2009年6月4日のボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母
ボクチンの懐かしい写真を貼る目的だけでもなく、実はボケ防止も兼ねて、昨今はなるべく毎日ブログを更新することをこころがけている。
だから、とくべつ書きたくて書いているというわけでもないのだが、一昨日の続きとして、漢方薬においては病名治療が可能なものがあるだろうか?という問題である。
確かに大塚敬節先生の発見による温経湯が手の湿疹、主婦湿疹や進行性指掌角皮症に男女を問わず、病名治療的に通用する確率が高いようである。
翻って昨今、村田漢方堂薬局で相談を受けることが多い「酒皶(酒さ)」の問題である。
ネット上では桜皮が配合された十味敗毒湯で9割以上の確率で即効が得られるという情報に、実際にこれを使って無効だったり、あるいは三ヶ月も続けてしまったために悪化しただけでなく、多汗症まで合併したという人も相談に来られる始末である。
村田漢方堂薬局では女性の酒皶の多くは●●●●湯を主体として、必要に応じて他方剤を併用して効果が上がるケースがほとんどである。
酒皶には、やや温性の十味敗毒湯はむしろ相応しくないのではないかという疑問が常に付き纏っているのだが、上記のように広くネットで公開されているのだから、決して好い加減な話ではないだろうと真剣に受け止めているだけに悩ましい問題である。
というのも、上記の通り、年々酒皶の漢方相談が遠路はるばる各地から相談に見える人が増え続けているからである。
といっても、既に十味敗毒湯で改善できた人は、わざわざ遠路を村田漢方堂薬局まで相談にこられることはあり得ないので、当然といえば当然かもしれない。
そうはいっても、十味敗毒湯をまだ試したことのない酒皶の相談があれば、やっぱり気になるので、追試してみたいものと考えている。
やれやれ、こんなことばかり考えているとは、いつの間にか自慢の中医漢方薬学を忘れて、民間療法に毛が生えたレベルの日本漢方に堕することに気がついて、突然興醒めすること限りなし。
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ラベル:十味敗毒湯
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