2014年05月31日

昔から人気の高い朝鮮人参の落とし穴

2010年5月31日のボクチン(6歳)
2010年5月31日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

 ほんの少し前まで過剰に温める生姜ブームに踊らされた日本国中が、昨今ではグリーンスムージーなど生野菜や果物による腹部を冷やしまくるという真っ逆さまの野蛮な健康ブームに踊らされる日本人は、ほんとうにバカである。

 ともあれ、本日も昔から人気の高い朝鮮人参のお話である。

 高血圧で、しかも暑がりのような人が、朝鮮人参だけを大量に服用すると「危険」である。
 朝鮮人参を加工した「紅参」は高血圧に良いと宣伝するところもあるようだが、とんでもない話だと思っている。

 特定の製品を名指しすることはできないが、朝鮮人参エキスにニンニクエキスなどが含有した製品を服用して、目を充血させ、同時に血圧も異常に上昇しても、それらが原因であることに気がつかないまま、相談にやってくる人が毎年続いたことがあった。

 高血圧がひどくなったり、むくみっぽくなったり、というのはザラにある。

 朝鮮人参ばかりを大量に服用するからいけないのである。
 漢方薬はその人の現時点における寒熱虚実をしっかり配慮した配合が必須であり、適切な他の生薬を何種類か配合して用いるべきである。

 漢方薬に限らず、食品でも何であっても単一の品を一度に大量に摂取するのが一番よくない。

 単品を一度に大量に摂取すると、利点よりも欠点のほうがモロに出てくることが多いからである。
 言い換えれば、身体に良いといわれるものでも、単品をあまりに大量に摂取すると「毒性が出現する」といったほうが、オーバーな表現のように見えても、かなり的確である。

 もちろん例外も多い。

 確固たる目的によっては生薬の黄蓍や中草薬の白花蛇舌草などは大量を必要とすることがあるが、これらは例外的なものである。

 ともあれ、連日の朝鮮人参の大量使用で高熱を発した例があるのを中国の専門文献に実例が記載されている。

 高血圧の問題については、ヒゲジジイ自身の実験では、もともと人参主体のドリンクを飲んで気分がよかったのは中年前までのこと。 
 中年以降、血圧が上昇気味になってここ5年くらい、人参主体のドリンクを服用すると一気に血圧が上昇してふらつき、ぶっ倒れそうになる。

 ところが人参が配合されていても、釣藤散や竹葉石膏湯などを服用してもまったく問題ないが、同じ人参が配合されたものでも補中益気湯などの補剤を服用すると、てきめん血圧が上昇する。

2010年5月31日のボクチン(6歳)
2010年5月31日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

2012年5月31日のボクチン(8歳)
2012年5月31日のボクチン(8歳) posted by (C)ボクチンの母