2014年02月27日

速効例を書くと誤解されるが、それには侮れない意味がある

姿はボクチンに似ていても性格がじゃじゃ馬娘で真逆の性格のトラちゃん
姿はボクチンに似ていても性格がじゃじゃ馬娘で真逆の性格のトラちゃん posted by (C)ボクチンの母

 昨今、県内から来られる新人さんが多いが、いずれの人もブログを見ていて、県外が多いのが信じられないといって怪訝顔の人が多い。

 今週は火曜日と水曜日は連日多忙で、本日などは昼食が午後3時を過ぎてしまったが、それほど忙しかった日ではなかった。

 それでも本日の外来と送りの人達で思い出すだけでも挙げてみると、偶然にまったく他人同士の関東地方の同じ県の人が2名。東海地方1名、九州地方1名。県内2名。

 直接来られている人達は、当然たっぷり時間をかけて弁証論治を行うことが通例であるから、意外に心身ともに疲労が蓄積する。
 火曜日・水曜日・木曜日と同じように相談時間をかける日々が続いているからでもあるが、合間にメールの返信は日々十通以上は軽く超える。

 それはともかく、本題の速効例。
 
 二年間近く咽喉に痰が絡んで不愉快であるという地元の人。
 根掘り葉掘りの弁証論治に呆れ顔であったが、こちらが熱心にやっているのに聊かムッと来たが、なんとか我慢してようやく見つけたのが、潜在的な蓄膿症をかかえていて後鼻漏が原因であろうことを発見した。

 怪訝顔の人であったから、基本の辛夷清肺湯のみを10日分渡しておいたところ、昨日やってきて予言(苦笑)通りに大量の濃厚な鼻汁があふれ出て、それですっかり気分がよくなったところで、気が付いてみると、咽喉の不快症状が完璧に百パーセントすっかり治ってしまったとか。

 極めて品質優良な辛夷清肺湯製剤がものをいう。

 念のため、あと10日分だけもらって行きたいと初回とはうって変わって大いに喜ばれていたが、もしもその後に再発することがあれば、蓄膿症というのはとても根深いのだから、そのときは再度しっかり漢方薬を続けるべきことを伝えておいた。

 先日も、県外の遠方から通って来られていた女性では、10日毎に通ってもらって、ある自己免疫疾患が1ヶ月以内でほぼピントがあって明らかな改善の兆しが出たところで、もう一つの目的である不妊症も同時にちょうど1ヶ月でめだたく懐妊された。

 数種類以上のやや複雑な配合がともによく効を奏したのである。

 速効例ばかり挙げていたら、皆がみなが速効が出ると誤解されても困るのだが、このような速効が出ることも決して珍しくはない。

 ところが注意しなくてはならないのは、速効が出たからといって、それで直ぐに根治する訳ではない。

 むしろ遅効であるほうが、止むを得ず地道な努力が必要となるので、却って結果的には根治に到達しやすいのだから、現実というのはちょっと皮肉な部分がある

 実は、もっとも再発率が高いのは初期に速効が出た人たちなのである。

 その理由は、ほかでもない、服用者がどうしても油断して服用を怠り、四季折々の弁証論治の重要性を認識できずに、たまにでも念を入れた点検にやって来るのを完全に怠るからである。

2008年8月5日のボクチン4歳
2008年8月5日のボクチン4歳 posted by (C)ボクチンの母

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posted by ヒゲジジイ at 21:38| 山口 ☁| 漢方薬および生薬・中草薬・漢方の即効例 | 更新情報をチェックする