2014年02月06日

慢性精巣上体炎(慢性副睾丸炎)や前立腺炎など、あるいはそれらの類似疾患

2008年8月2日のボクチン4歳
2008年8月2日のボクチン4歳 posted by (C)ボクチンの母

 ここ数年、タイトルのような疾患で相談に来られる男性たちがやや目立つ。

 「あるいはそれらの類似疾患」と書いたのは、病院治療では診断もあやふやで、治療効果もないために5ヶ所以上も回って、挙句に漢方薬局に数ヶ所歴訪しても埒が明かずに、ようやく当方に辿り着いて改善が得られたケースもある。

 副睾丸炎にしても前立腺炎にしても、これらと紛らわしい類似疾患があるものの、こちらにとっては治らなかった病院で付けられた診断名は参考程度にしかならない。
 同一人でありながら、各病院ごとに病名が異なるのだから、どれもあてにならないということである。

 それでも、一時的には抗生物質で効果があったものの、それも一時的で、その後はあらゆる種類の投薬を受けてもまったく効果が得られないで、医師たちも匙を投げ加減になってしまったケースも多い。

 そのような中ではっきりと慢性精巣上体炎(慢性副睾丸炎)と診断が下っているのに、抗生物質による一時的な効果で、その後はあらゆる投薬によっても改善できず、とうとう完全に医師から匙を投げられた男性の相談を受けた。
 
 片方の睾丸だけの疼痛だったのが、昨今では両方に疼痛が及んで、腿にも波及するとても不愉快な疼痛が波打ちながら長期間続いているという実に悩ましい相談である。

 ところが誰もが思いつくような常識的な方剤である竜胆瀉肝湯に抗菌中草薬を併用してもらったところ、ほんの2〜3日で疼痛が激減してほとんど雲散霧消してしまったと大喜びである。

 漢方薬は半年以上飲まないと効かないものと思い込んでいたが、こんなに即効が出るとは意外だったといわれるので、誤解も甚だしい。

 ピントが合っていれば、多くは10日以内になんとなくでも効果を感じるものであるが、このように数日以内で超速効が出た場合は、警戒を要する。

 そのうちまた症状が波打ちながら出て来ることが多いので、その場合でも決して落胆しないように重々念押ししておいたが、根本的に根深い場合が多いので、いわゆる「根治」するには半年以上かかるのは当然のことだから、油断しないように念押ししておいた。

 前立腺炎なども含めて、いくら即効があっても、複雑な配合によっても、本当に意味での根治までには数年以上もかかる例も珍しくないのである。

 数日以内の速効が出た場合でも、同様である。

 ともあれ、今回のような常識的な方剤と抗菌中草薬だけで超速効があっても、実際にはまだまだ完全な配合になってはいない場合が多く、遅かれ早かれ瘀血を除去する方剤や中草薬の併用が必要になるケースがほとんどなのである。

99歳で亡くなった伯父のお通夜に出かけている間、皆が塊って不安そうに待っていた
99歳で亡くなった伯父のお通夜に出かけている間、皆が塊って不安そうに待っていた posted by (C)ボクチンの母