2007年3月3日2歳半のボクチン posted by (C)ボクチンの母
持病に膠原病による微熱の持続があって、動悸や呼吸困難を伴う不安発作、いわゆるパニック障害に悩み、友人に連れられて来られた女性。
不安発作が生じると、血圧が200以上に達したことも珍しくない。
これまで病院治療のみならず、薬局で相談して外見が金の玉様の牛黄製剤を常用されていたが、一定の頓服的効果はあっても、いつまでも同じ不安発作を繰り返している。
そこで当方では、膠原病に対する活血祛風除湿の方剤とともに、柴胡加竜骨牡蠣湯と、牛黄を含有した金の玉とは配合内容の大幅に異なった製剤を併用してもらった。
半月を経ずして微熱がほとんど出なくなり、病院で投与されていたステロイド1mgが0.5mgに減らしてもらえた。
不安発作も頻度が激減し、血圧が100を切るくらいに下がって来たので、柴胡加竜骨牡蠣湯は中止してもらった。
1ヶ月経つ頃には、漢方薬2種類を飲み忘れることが頻発するほど調子がよくなり、たまに生じる不安発作の兆しがあるときに牛黄含有の製剤を頓服的に服用すればすぐに解消するといわれる。
わずか1ヶ月間であまりの速効ぶりに、むしろこちらでは不安を覚えるのである。
というのも、根治を目指して1日3回常用されているのであればともかく、自覚症状が皆無な状況が続くにつれて、服用回数があまりに激減しているからである。
ご本人の言い訳は、不安発作のみならず膠原病に対する漢方薬も、症状がなくなったら飲むのを休んだほうがよいものとばかり思っていました、ということであったが、本当にこのような理屈が成り立つとでも思っているのだろうか?
世の中には理解に困しむ思い込みがさまざまに流布しているようだが、ばかばかしくって説得する気力も失せてしまう。
もしも激しく再発しても、ここまで効かせてあげたのだから、あとは自己責任の問題である・・・
といっても、このような杜撰な飲み方をしていても、結果的には本当にほぼ根治してしまうケースがたまにはあるので、その場合はそれはそれで大変結構なことですけどね。
2007年3月3日2歳半のボクチン posted by (C)ボクチンの母
【関連する記事】
- コロナ鬱による様々な体調不良
- コロナ鬱の妙薬は
- メールで「鬱病」のご相談ではあるが・・・
- パキシルの離脱症状が1日で済んで、ホッと一息のパニック障害
- 昨今流行の機能性ディスペプシアは、昔の胃神経症といわれたものか?
- 常習便秘や不眠症などの漢方薬が幸いにもシャープに効く場合、臨機応変に服用回数や服..
- 効果のある漢方薬を出してくれている漢方薬局を、もっと信頼してもよいのでは?
- 高血圧に不安・動悸に重度の疲労倦怠感に数日で即効
- 他人から見れば、あまりに贅沢な悩みに思えても、実際には親子ともども深刻な苦悩に、..
- 短期間で治ったと思っても、漢方薬を休んだところ、間もなく症状の一部が再発した
- 退職したら柴胡加竜骨牡蠣湯が不要になった
- 続けないといけませんかね〜っ?
- 動悸に即効があった白湯(さゆ)
- 柴胡加竜骨牡蠣湯合四逆散で社会復帰できた人
- 柴胡加竜骨牡蠣湯の出番が目立つ不安な時代
- 動悸、耳鳴りには?
- 「おぼしき事言はぬは腹ふくるるわざ」なれば分消湯や開気丸を服用すべし
- この世に生まれて来た意味
- 前回の続き(対人恐怖症・視線恐怖症のご相談)
- 対人恐怖症・視線恐怖症のご相談