2007年2月5日のボクチン2歳 posted by (C)ボクチンの母
『人は死なない』の著者、矢作直樹氏の最近の著書『天皇』の「はじめに」を読んで、医療の最前線もここまで来たかと嘆かわしい。
昭和の時代は、たとえ結果が伴わなかった場合でも、最善を尽くした医師に対して、ご家族は
「よくしていただいてありがとうございました」と受け入れて下さり、
「なぜ、どうして?」と聞かれたことは一度もなかったと。
ところがそのような雰囲気も昭和の後半から変わりはじめ、平成に入るとそれがより明確になったといわれる。
いくら事前の危険性の問題を告げ、同意を頂いていても、なかなか納得してもらえない時代になったと嘆かれる。
反映する世相は市井の漢方薬局とて同様で、だからご相談者を極端に選別するのである。
こちらがどんなに努力しても腕が悪いせいで、どうしてもうまく行かないケースがタマにある。
申し訳ないと心から詫びると、却ってねぎらって下さり、ますます恐縮するのだが、その真逆の人に遭遇することも皆無とはいえない。
いい歳だから廃業して山にこもろうなどと、あらぬ考えが発作的に浮かぶことさえあるが、ほとんどの人たちには漢方薬の効果を喜んで下さっているのだからと、気が休まる暇もない仕事をまだ延々と続けている。
それにしても、平成の汚濁した空気に染まっている人達(クレーマー予備軍)をうっかり受け入れようものなら、それはそれはあとあとが大変なのである。
匿名をよいことに罵詈雑言・書きたい放題の非難メールを折々に受け取るにつけ、日本がとうとうロクデナシ国家に成り下がった現状をヒシヒシと感じるのである。
異端カタリ派の思想、人間の本質である心霊は絶対的には善であるが、人は誕生することによって肉体を纏って悪が支配する地球と言う地獄に投げ込まれる、というのもムベナルかな。
2007年2月5日のボクチン2歳 posted by (C)ボクチンの母
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