
2006年6月22日のボクチン(2歳) posted by (C)ボクチンの母
いまだに信じられない20年以上前のお話。
当時、某漢方メーカーさんでプロ意識盛んな課長さん?とタッグを組んで、様々な製品開発に勤しんだ時期があった。
そこで丹参に続いて目をつけていたのが金銀花。
胃腸に障るおそれがなく、しかも抗菌作用の優れた穏やかな生薬。
この金銀花を中心とした製品開発を推進することになり、まずは基礎的な科学データーを求め、様々な中草薬関連書籍や漢方生薬の文献で記載される抗菌作用・抗ウイルス作用・抗真菌作用・利尿作用などの薬理作用の確たる証拠となる証明書を取得するため、その筋の研究機関に薬理作用の綿密な調査を依頼した。
そこで帰ってきたデータが驚くなかれ!
あらゆる薬理作用テストに失格。
あらゆる分野において何の薬理作用も見られず、まったく信じられない結果なのである。
今思い出しても悪夢のようなお話だが、そのデーターの証明書のコピーが書斎のどこかに保存してあるはずだ。
中医学のみならず漢方医学においても重要で不可欠な金銀花ではあるが、科学的な薬理実験では何の薬理作用も証明できなかった驚くべき事実。
そうするとこれまでの多くの文献に記載される金銀花の薬理作用は一体何なのかっと疑問に思う。
といってもこれらは西洋科学的な薬理作用の問題であるから、本来は中医学的な薬理作用とは無縁なものであり、決して混同してはならないものなのである。
このような西洋科学的な薬理作用が皆無というデーターが出たからと言って、中医学上の金銀花の存在価値が些かも揺らぐものではない。
漢方薬を迷信だと否定し続ける西洋科学信者を喜ばすだけのデータに過ぎない。
実際のところ、金銀花を人体に投与して薬理作用を解明したものではなく、あくまで試験管レベルでの薬理実験に過ぎないからである。
漢方薬の薬理作用を現代科学で証明するにはなかなか困難な問題が多過ぎる。
ひるがえって金銀花が主薬の托裏消毒飲(たくりしょうどくいん)という西洋医学の抗生物質でも効果がでない各種の慢性化膿性疾患に優れた治療効果を発揮する可能性の高い方剤が、日本の薬事法ではあらゆる手段を使っても製造許可を得ることはなかなか困難である。
状況証拠でしか治療効果を証明できない漢方薬の宿命であろうと思われるかもしないが、実際には一般用漢方製剤承認基準を決めるメンバーの学識に依存しているのだから、みなまで言わせず推して知るべし。

2006年6月22日のボクチン(2歳) posted by (C)ボクチンの母
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