2013年07月18日

ご高齢者の腰痛や下肢痛は独活寄生湯が適応することが多いのかもしれない

2006年3月2日のボクチン(1歳半)
2006年3月2日のボクチン(1歳半) posted by (C)ボクチンの母

 昨今、日本国中の各地方から電話やメールで「こちらの地元の信頼できる漢方薬局を紹介して欲しい」という実に不可解な問い合わせが目立つ。
 こちらで分かるわけがないだろう。
 むしろ日本全国各地の漢方専門薬局と取り引きのある漢方専門メーカーさんに問い合わせたほうがよっぽどよく知っていることだろう。

 但し、村田漢方堂薬局などは各メーカーさんに安易な紹介は不要であると重々お断りしている。
 メーカーさんの紹介を盾に傍若無人で不遜な輩が来られても困るからである(苦笑。

 それはともかく、たまたま前回のブログでは90歳を超えるご高齢者に疎経活血湯(ソケイカッケツトウ)が適応している例を書いたが、昨今、村田漢方堂薬局ではご高齢者の腰痛や下肢痛に疎経活血湯では効果が弱く、独歩顆粒などの独活寄生湯エキス製剤の方が的確に奏功しているケースが多い。

 営衛が空虚でご高齢者に多い肝腎不足の状況下で、風寒湿邪に侵襲されて生じた病変に適応する。
 実際にご相談を受けるご高齢者では、足腰がだいぶ弱って心もとなく、寒証が歴然としていることが共通する。

 ご高齢とまでは行かないケースでは、各種膠原病で明らかな寒証が前面に出ているケースではとても重宝な方剤であるが、世の中でしばしば見られるご高齢者の腰痛や下肢痛には、村田漢方堂薬局で観察する限りでは疎経活血湯よりも独活寄生湯の方が適応しているケースが多いように思われる。

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DSC_0784 posted by (C)ボクチンの母