2006年3月2日のボクチン(1歳半) posted by (C)ボクチンの母
補気・活血・通絡の効能を特長とする 補陽還五湯。
もともと脳卒中の後遺症を改善する方剤として有名な中医方剤ではあるが、現実的な応用範囲は多岐にわたる。
左手がジンジンと痺れるという六十代後半の女性に補陽還五湯エキス製剤を飲んでもらってちょうど一ヶ月で完全に痺れが消失したという報告を受けた。
さらに治療を徹底すべく一ヵ月分を購入されていかれたが、一ヶ月でシビレが消失するのは速効に近い。
首を小刻みに振っていた現象もこれは10日以内に消失していた。
常連さんの父上が、下半身が弱ってしばしば浮腫を生じ、激しい疼痛に悩んでおられた。六味丸系列の腎虚の方剤とともに疏経活血湯類を併用してもらっても、直ぐに効き目がなければ服用量が激減するので効果の良し悪しの判定がいつもできないで困っていた。
そこでややご高齢なのを考慮して試しにこれまたコタローさんの補陽還五湯エキス製剤を10日分飲んでもらったところ、初日から疼痛やシビレが消失して文句を言わなくなったと常連さんがとても喜ばれている。
もちろん継続服用中だが、そのほかでは線維筋痛症に慢性疲労症候群に高血圧や腎不全などが合併している人に、多種類の漢方製剤に補陽還五湯を追加してもらったところ、明らかに一定の効果が得られている。
ヒゲジジイ自身も頸椎症による両手親指のシビレに速効があるが、飲むのが面倒で中断している(苦笑。
また愚妻も寒い時期、この補陽還五湯が右半身と左半身の寒熱の極端な違いを調整する作用を発揮してくれた。
2006年3月2日のボクチン(1歳半) posted by (C)ボクチンの母
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