2013年06月13日

桂枝茯苓丸で牛黄以上の疲労回復効果が得られた稀有な例(アトピー性皮膚炎に合併する心房細動)

2006年1月16日のボクチン(1歳半)
2006年1月16日のボクチン(1歳半) posted by (C)ボクチンの母

 これもまた関東地方から今年2月から20日毎に通い始められたアトピーさん。
 地元で何年も苦労されてとうとう万策尽きて来られただけに熱心ではあるが、初期にはこちらのアドバイスに従ってくれないことが多くて、そのために気の毒なくらい叱り付けたことがあった(苦笑。

 ただ困ったことに原因不明の持病として心房細動が病院でも治療方法がなく、こちらとしてはその方が心配だった。
 心房細動に対する第一選択肢の炙甘草湯を使うとアトピーに悪影響が出るので、しばらくは放置することにして、アトピーの配合に専念して結局は5〜8種類の方剤を適宜使用する方法を苦労の果てに伝授できたところでようやく症状は半減した。

 そこで苔癬化した部分の改善に生薬製剤二号方と桂枝茯苓丸加ヨクイニンを恐る恐る順次テストしてもらったところ、前者ではアトピーに悪影響が出たが、桂枝茯苓丸加ヨクイニンでは顔面皮膚のこわばりが消失すると同時に、驚いたことに牛黄製剤を使用したときのように俄然、体力が一気に増して身が軽くなり疲労感が驚くほど消え去ったといわれる。

 服用開始直後から桂枝茯苓丸加ヨクイニンでこれほどの疲労回復効果と体力増強効果が出たという例は稀である。
 もしかして、と脈拍をはかってもらったところ、安静時には完全に心房細動が治っている。労作時には心房細動が出るが、安静時には完全に消失しているのである。

 アトピーに配合中の清心蓮子飲や八仙丸などとの連携プレーも十分に考えられるが、それにしても桂枝茯苓丸加ヨクイニンでこれほどの即効的な疲労回復効果を報告された例は過去40年の経験からは稀有な例である。

 もしも桂枝茯苓丸が不適であった場合は、体質によっては逆に体力低下や疲労感を増長しかねないのだが、心房細動の改善効果が得られるなど、よほど桂枝茯苓丸がフィットしていたに違いない。

2006年1月16日のボクチン(1歳半)
2006年1月16日のボクチン(1歳半) posted by (C)ボクチンの母