2007年03月14日

将来、漢方薬の仕事をする上での薬剤師資格を得ることのメリットについて

性別 : 女性
年齢 : 20歳〜29歳
御職業 : 学生
簡単な御住所 : 関東地方
ご意見やご質問をどうぞ : 質問をする場所を間違っていたらすみません。
 薬系資格の将来についてもしご存知であれば教えてください。
 現在大学選びで迷っていて、候補が二つあります。
 一つは4年制の大学で西洋薬学・東洋薬学を学び、最後の年は1年間中国の本校へ留学する、という学校です。
 もう一つは、6年制大学の漢方学科です。最近薬剤師受験資格が、大学在学4年以上から6年以上に変わりましたが、2年分多い学費を払い、時間を費やしてまで薬剤師の資格をとる事の利点を見出せていません。
 近く、”登録販売士”なる資格が新しくでき、薬剤師資格を持たない者でも販売できる薬種が増える、という記事を読みました。
 4年制の薬科大学(前述)に行き、この資格をとることと、6年制に行き薬剤師の資格をとることで出来ること、何が違うのでしょうか。
 それぞれのメリット・デメリットなど詳しく教えていただけたら有難いです。

 大学を卒業して将来何になりたいか、はっきりと決まっているわけではないのですが、研究職や、総合病院・薬局での調剤業務のようなお堅いイメージ(私だけでしょうか)よりも、人とのコミュニケーションを大事に出来るような仕事に就きたいと思っています。
 よろしくお願いします。


ヒゲ薬剤師のお返事メール:薬剤師資格と登録販売士?資格などを比較すれば、資格として行える範囲の違いは雲泥の差です。
 薬剤師資格なしで行える従来から存在する薬種商なども含めて、医薬品製造業の許可を得ることは出来ません。
 ですから自家製の医薬品(漢方薬も含めて)を製造(調合)して販売することは、薬剤師資格がなければ行えないことです。これは決定的に異なるところです。

 今後は、6年制の薬学部を卒業しないと薬剤師の受験資格が得られないわけですから、それだけ6年制の薬学部に行くメリットは計り知れないはずです。
http://yakkei.jp/contents/six_year/archives/2005/02/post_1.asp
http://yakkei.jp/contents/six_year/index.asp

 また薬剤師資格によるそのほかの職種は病院における臨床薬剤師や調剤業務等、一生、就職には困ることがありません! 少々高齢になっても食い逸れることはないということです。

 ところで、薬学部に入学したら漢方が学べると思われているようですが、それに関しては期待が大きく外れることでしょう。
 また、現在では猫も杓子も(笑)漢方、漢方とあこがれて漢方専門店や薬局をオープンされるものの、この世界は意外に過酷で、腕がないと効果が出ないので、たちまち経営破たんを起こす(というのも相談客が来てくれないから)。
 だから、勢い漢方の世界でも安売り競争が激化して、腕の勝負よりも値段の勝負という本末転倒した現象が生じているほどです。
 以上、簡単ながらお返事まで。
           
ヒゲジジイ
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posted by ヒゲジジイ at 02:20| 山口 ☀| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする