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これまでも再三再四、このブログや他のブログ類でも繰り返し述べたことだが、日本で使用される乾姜は、飴色になるまで蒸しているために、温める作用は増強されても健胃消化促進作用はほとんど台無しになっている。
日本で使用される乾姜は明らかにニセモノの乾姜であり、本当の乾姜は乾燥した生姜のことであり、日本薬局方でいう「生姜」こそが本物の乾姜なのである。
この本来の乾姜、すなわち日本薬局方の生姜こそ、本来の乾姜なのだから、十分に温める作用を発揮すると同時に、健胃消化促進作用がしっかり温存されている。
ところが上述した通り、飴色に蒸された乾姜(カンキョウ)は、温める作用はより増強されても、肝腎カナメの消化促進作用が台無しになっている。
正しい乾姜、すなわち乾燥生姜=日本薬局方の生姜であっても十分に身体を温めて血行を促進する作用を保持しながら、しかもしっかりした健胃・消化促進作用を維持しているので、ニセモノの乾姜ごときを配合するのは愚の骨頂である。
相も変わらず煨姜(ワイキョウ)もどきの間違った日本の乾姜を使用した製剤が、性懲りもなく各種漢方処方の新製品がエキス剤で登場し続けるので、馬耳東風、馬の耳に念仏だったことに無力感を感じつつも呆れ返るばかりの昨今である。
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