年齢 : 30歳〜39歳
簡単なご住所 : 近畿地方
お問い合わせ内容 : 今授乳中で・・・。ストレス・疲労と困っています。
キュウ帰調血飲が目に止まったのですが、産後のファーストチョイスなのですよねー。
もしキュウ帰調血飲に+するなら何がいいですか?
たぶんストレス症状が強いので、キュウ帰調血飲だけでは・・・。
身長///p、//キロ(注記:痩せ型)で凄く手足冷えますが、夜・寝汗(下半身)が酷いです。
酷い便秘症で硬く、コロコロしています。動悸も酷くて、寝付きも物凄く悪くて(不眠)、キーとなり辛いです。
お返事メール:拝復
「キュウ帰調血飲」がよいとも限りません。これに更に様々な生薬を加えた「キュウ帰調血飲第一加減」という処方があるのです。産後の養生薬としてはむしろこちらのほうが一般的かもしれません。
実際には貴女にどれが相応しいかは、お近くの漢方専門薬局でご相談して処方を選んでもらったほうが無難です。
よくある産後の疲労症状のようですから、どこの漢方専門店でも御相談に慣れているはずです。処方を指名買いする前に、必ず直接出向いて御相談して下さい。そちらは大きな町ですので、漢方専門店は直ぐ近くにあるはずです。
以上、取り急ぎお返事まで。
【編集後記】 芎帰調血飲の処方内容は、
当帰 川芎 地黄 白朮 茯苓 陳皮 香附子 牡丹皮 大棗 乾姜 甘草 鳥薬 益母草
芎帰調血飲第一加減は、上記にさらに白芍薬 桃仁 紅花 牛膝 枳殻 木香 延胡索 肉桂 が加わったものである。
この2方剤の薬味を比べると、断然第一加減の方が多く、応用範囲がとても広くなっている。一般的な産後の血の道症にしばしば使用されるが、不妊症治療にも大活躍する。
ヒゲジジイの経験では、内膜症が原因の不妊症で、地元の有名な不妊症外来でも治療方法がなく、日本全国でも有名な不妊治療病院に紹介されたが、詳細な検査によって治療方法がないと宣告され、当帰芍薬散などが投与されていた。
当方では内膜症を治しつつ不妊症治療も狙って芎帰調血飲第一加減を服用してもらうこと六ヶ月で妊娠。ところが数ヵ月後に流産してしまった。今度は、妊娠したら直ぐに流産予防の方剤に切り替える約束で、再び芎帰調血飲第一加減を服用してもらったところ半年も経たずに妊娠された。今度は、流産予防に補中益気湯と芎帰膠艾湯を併用してもらった。安静にする必要があるので、しばらく某産婦人科に入院してもらって、入院中も上記の流産予防の方剤だけを服用してもらった。
そのお陰で、無事出産し、その後もさらにお一人生まれて、めでたしメデタシの方剤であった。
蛇足ながら、芎帰調血飲第一加減 に丹参(たんじん)一味を加えただけで、ヒゲジジイが開発提案と指導を行って製品化が実現したウチダ和漢薬の生薬製剤二号方の成分がすべて含まれることになり、さらに応用範囲が広がるのである。
さらにもっと蛇足ながら、生薬製剤二号方開発の経緯 の本当のところを将来もっと具体的詳細に公開することもあるだろうと思われる。
もちろん知る人ぞ知る、本来、芎の薬味は基本的にはイスクラ製薬の「冠心二号方」と同じものである。
また昨今、製品名は異なっても処方内容が同一なものが、各社から何種類も市販されるようになっている。
ところが、日本国内での製造許可が取得できたのは唯一、ウチダ和漢薬の生薬製剤二号方であり、薬味一つ一つも日本人向けにヒゲジジイが特別に指定したものによって医薬品の製造許可が得られている。
ちょうど各社の猪苓湯製剤に明らかな特徴や優劣?があるように、これら生薬製剤二号方や冠心二号方類についても、各社それぞれに現実に使用したときの優劣?あるいは特徴といったものが異なっている。
いずれもっと裏話を書くことがあるかもしれない。
ラベル:生薬製剤二号方 ウチダの生薬製剤二号方