2013年02月07日

市販の加味逍遥散エキス製剤は慢性頭痛や偏頭痛の効能を記載できないほど粗悪品ばかりなのかっ?!

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IMGP0809 posted by (C)ボクチンの母

 綿密な弁証論治にもとづいて、しばしば偏頭痛や慢性頭痛に使って良好な結果を得ることが日常茶飯事だが、久しぶりに市販される添付される効能・効果の記載内容に目を通す機会があり、何度も読み直して頭痛関連の記載が一切ないのに驚愕した。

 だらだらと不統一な多くの記載が書かれているにも関わらず「頭痛」という単語の記載が一切見当たらないのであるっ!

 どのような立派な学者さんたちが各漢方製剤の効能・効果の記載を決めているのか知らないが、まったくもって理解に困しむものである。
 これほどの常用方剤に、頭痛の効能が一切記載されない摩訶不思議。

 重度の偏頭痛や常習頭痛で大学病院を紹介されて何年も通いつめてもほとんど軽減しないレベルの女性でも、加味逍遥散に猪苓湯と茵蔯蒿湯の各エキス製剤の併用で、次第に回復。

 このようなケースは日常茶飯事であるが、巷で販売される加味逍遥散エキス製剤は、頭痛の効能の記載を許せないほどのよっぽどの粗悪品が出回っているということなのか?

 保険漢方の加味逍遙散エキス製剤には頭痛の効能が記載されているものがある?ようだが、それらを既に服用していても頭痛に効果が不十分だった人が、当方に移って弁証論治の結果、市販品の頭痛の効能の記載がない加味逍遙散エキス製剤で頭痛に対する効果がしっかり得られたケースこそ日常茶飯事という摩訶不思議。

 こうなって来ると、白朮であるべきところを蒼朮で代用した保険漢方と、正しく白朮を配合した市販の加味逍遙散エキス製剤と、どちらが粗悪品であるのか、疑問を持つまでもないこととはいえ・・・
 補中益気湯の場合とは違って、加味逍遙散レベルの方剤では白朮と蒼朮を錯誤した配合であっても、方剤の構成生薬すべてに粗悪品を使用しない限りはそれほど効果に違いが出るはずもないのだが・・・。
(補注:補中益気湯の場合は、補益薬の白朮を祛邪薬である蒼朮で代用するのは大問題である。)

 とはいえ、加味逍遥散だけに頼っていても正確な弁証論治とはならないケースがほとんどなので、他方剤との併用が必要であることが常識といっても過言ではない。

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