2007年01月17日

新年一週間で目立ったのは胆石症に心筋梗塞とアトピー性皮膚炎

 十年のお付き合いになる某悪性腫瘍の人が、当時は体力的にも限界に来て会社を辞めざるを得ないと観念していたところ、漢方薬のお陰で当時とは比べ物にならない体力と健康を回復してありがたいことだと述懐されたばかりだが、最初の一年間は服用しにくい漢方薬と種類の多さに閉口されて、苦情ばかりが目立った人だったが、数年も立たないうちに一番問題となる感染症を殆んどシャッタアウトできる体力と免疫力を回復して以後は、積極的に多種類の漢方薬を服用されるようになり、第一線で大活躍の毎日でありながらも毎月欠かさず遠路はるばる10年間、村田漢方堂薬局に通い詰める皆勤賞ものである。

 西洋医学治療には抗癌剤はじめ治療方法が全く存在しないという特殊な疾患だけに漢方薬類を永久に止める事が出来ない。しかしながら、当時よりも明らかによい状態をずっと保ち続けているので、却って健常者よりも長生きすることは間違いないことだろう。
 
 余談からはじめてしまったので、ここからようやくタイトルの話である。年が明けて、まだ七日しか仕事をしてないのに、食べすぎから激しい腹痛を起こして昔からのおなじみさんの、しかも四十代の女性が立て続けにやってこられた。
 以前から胆石を保持しやすい体質だから、病院で検査を受けるように再三再四促していたのだが、案の定、今年になって偶然二人ともが、同じ日に・・・・一人は重症で嘔吐しながら七転八倒に近い腹痛に見舞われ、大柴胡湯とインチンコウトウを服用するだけでは間に合わないので最高級の牛黄製剤を服用してもらうと馬鹿みたいにけろりと治まった。直ぐに検査に行って結石の存在を確かめるように強く促しても頑として聞き入れない。
 もう一人の女性も同様に、こちらは嘔吐するほどでもないが、大柴胡湯と茵蔯蒿湯(インチンコウトウ)だけではのろのろした効果なので、やはり牛黄製剤も適宜併用してもらって一週間で治まった。

 二人とも病院での手術を恐れて行こうとしないので、稀に石が排出する過程で胆道閉塞を起こすことがあるので、その時には絶対に即手術だよ、と脅しているが、真面目に漢方薬を服用するので勘弁して欲しいと懇願するのだからどうしようもない。

 アトピー性皮膚炎では、最初は逆流性食道炎が一回目の配合では効果が薄く、二回目で速効で効いたものだから、持病のアトピー性皮膚炎も治してほしいという軽症の人からはじまって、かなり重症の人など、毎日のように新しいアトピー性皮膚炎の成人の男女が続いている。

 合成医薬品が一切合わない高齢の女性の帯状疱疹も、さいわいなことに速効を得て安堵したばかりであるが、地元の常連さんはもとよりおなじみさんまでも、急性疾患で病院に行くべきところを、当方に駆け込んで来られるので気が抜けない。(これが新しい人だったら急性疾患は明らかな風邪以外はすべてお断りして病院に行ってもらうところだ。)この人達にとっては、風邪などの漢方治療は、並みの専門家よりも腕がよいくらいだ。葛根湯のような初期治療にしか役に立ちにくい傷寒論の方剤に頼ることなく、温病系の方剤(銀翹散製剤)の使用方法のコツをしっかりマスターしているからである。

 横綱は86歳なるご高齢の心筋梗塞を抱えて、病院治療ではペースメーカを入れるなどしてもらっているが、高齢の為に手術ももうできないというので、10年まえからの常連さん。即効性のある牛黄製剤ばかりにたよって、肝腎な体質改善に必要な 生薬製剤二号方 を主体にした配合を疎かにして困っている。
 昨日は常用する漢方薬類の補充で、鬼門の冬を迎え息切れがして苦しいのよ〜〜〜といいながらも元気な声は衰えない。主治医はこれ以上方法がないので、漢方薬が効いてくれてよかったねと公認の牛黄製剤類を買い込むのであった。

 さいわいにも高級な牛黄製剤を服用すれば直ぐに息苦しさが解消するのだが、冬場だけはちょっと油断して服用を怠ると直ぐに息切れが生じるのだった。真面目に連用しておかなければ命の危険がある冬場になると、毎年毎年こちらの方も内心ビクビクものなのであった。
それにしても日頃から生薬製剤二号方を主体にした体質改善を行っておれば、常連さんの七十代の男性のように、二度と発作はおろか息苦しさ胸苦しさも完璧に消失して何年にもなる人もおられるのだが・・・この男性の場合は一度として牛黄製剤のお世話になったことが無いのだから、両極端の女性と男性である。
posted by ヒゲジジイ at 01:16| 山口 ☔| 胆石症・胆嚢炎・脂肪肝・肝機能障害・慢性膵炎 | 更新情報をチェックする