御質問者:東海地方の内科医師
いつもお世話になっております。
先日、ある美容師をなさっている患者さんですが、アトピーが年末年始のお休み中にかなり改善してみえました。
漢方薬の効果、およびお休みに伴うストレスの解除ならびに生活習慣の改善などでアトピーが回復したのか、と愚考しています。
患者さんから、「職場でのストレスへの対処は個人的課題であることは理解しているつもりですが、ストレスを受けたあとの体への影響を少なくする、あるいは抵抗できる体質改善みたいなことは漢方で可能でしょうか」と質問を受け、とりあえず考慮してみます、と返答しました。
なかなか難しいご質問だと思いました。患者さんがおっしゃっている意味合いとして、メンタル的なものは”個人的課題”として受け入れていると考えられるわけです。
一方、いわゆる身体的な外的影響としてのストレスという概念は比較的最近のものですが、五蔵への影響という点で何か参考になる考えは中医的にいかがでしょうか。
愚問かもしれないと思いつつお尋ねします。
ヒゲジジイのお返事メール:拝復
セリエのストレス学説など、ノーベル医学賞級の概念も、何のことはない中医学の古典(素問・霊枢等)において、早くから常識として解明されている問題として漢方と漢方薬の世界では常々言われていることだと存じます。
要するに、五臓相関における五志(肝=怒、心=喜、脾=思、肺=悲、腎=恐)の問題に直結していると思います。
これら五蔵間の相生、相剋、相侮などの関係などを配慮して、その方のアトピーに対するストレス状況との相関関係を分析することは、多かれ少なかれ意義あることだと存じます。
但し、美容師さんというご職業の職場環境を推察しますと、精神的なストレス状況のみならず、環境上の物理的なストレスこそ、大いに影響している部分も感じてしまいます。
すなわち、職場で常に使用される髪染めの薬物類、揮発性の様々な物質による刺激こそ、アトピー増悪の誘引になっているのではないかという意味です。
つまり、物理的なストレス(職場の空気中に常に漂っている揮発性物質等)にも大いなる配慮が必要ではないかと愚考する次第です。
ちょっと御質問の趣旨から離れた余分な推測まで書いてしまい恐縮です。
以上、取り急ぎ簡単ながらお返事まで。
頓首
村田漢方堂薬局 村田恭介拝





