フグをゲットして遁走するウミネコ posted by (C)ヒゲジジイ
ニンニク主体の健康食品(卵黄油入り)による弊害は後を絶たない。今後も問題事例を折々に取り上げたい。
今回は昨日の午後に来局された中年女性だが、数日前に胃が悪いと言って来られ、大柴胡湯合インチンコウトウで速効を得たので、今度は咽喉腫痛の問題で来られた。昨日の今日のニンニク問題を留意している矢先であるから、この方にも質問すればズバリ的中! 二年間一家で真面目に飲用し続けておられる。風邪を引きやすいのと足部の冷え性が治したいので、その目的であったと言われる。
しかしながら、舌は紅絳で黄膩苔が顕著、舌形は引き締まっていることから、急性熱性疾患時のまるで気営両燔(きえいりょうはん)の兆候に見えるほどである。
明らかに営血が熱邪により煮詰められて濃縮された状況である。
辛温のニンニクが有益なはずがない。このことを強く指摘して差し上げ、具体的な問題を指摘すると、殆んどが的中している。
足冷えと咽喉腫痛の回数はやや減ったこと以外は問題点だらけで、もともと上半身は暑がりだったところへ、ますます暑がりと発汗過多、人が寒がっているところでも一人顔が上気して赤く、だらだらと発汗することがしばしばとなり、胃部不快感が常習化。
もっとも不安になったのは咽喉が少しよくなった分、気管支炎症状が新に加わり常に胸苦しく(小陥胸湯証!)、これはきっと肺ガンの前兆に違いないと思い込むようになったこと。
辛温のニンニク健康食品(卵黄油入り)が、明らかに胃経と肺経を直撃している。
前回述べた「熱証患者が長期に亘って多量にニンニクが含まれた健康食品や医薬品を摂取し続けると、気管支に関しては間質性肺炎を疑いたくなるような事例が出てきてもおかしくない」とはまさにこの女性のケースのような事例が頻出する可能性のことである。
二度とニンニク健康食品を飲用しないように厳命し、今回は咽喉腫痛のご相談だから銀翹散製剤(天津感冒片)のトローチ代わりの節約した利用方法を伝授。
後日談:2009年09月11日
温め療法が流行る昨今、ニンニク過剰摂取による弊害が頻出
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