KSC_6427 posted by (C)ヒゲジジイ
最近の新しい漢方相談の中に、原因不明の後鼻漏で来られた人があった。様々な耳鼻咽喉科にかかってもすべて無効。
漢方専門医院では胃が原因と断定されて点滴と漢方薬を半年続けたがこれも無効。
困り果てて人に紹介されて来られたが、蓄膿症が原因ではないだけに、過去の経験からは藿香正気散(カッコウショウキサン)が適応するタイプであれば、かなり速効が得られるが、そうでもない場合いは相当な根気勝負となる場合がある。
ひるがえって蓄膿症が原因の後鼻漏の場合は、遅かれ早かれほとんど根治に導けることが大多数である。
たとえば、最近も超有名な大学病院の耳鼻科に数年通ってほとんど無効だった女性が、当方の漢方薬で順調に経過して一年すぐる頃には、ほぼ根治状態で既に丸二年が経過しょうとしている。
このことから考えると、漢方で比較的容易なケースが多い、蓄膿症による後鼻漏すら超一流の大学病院耳鼻科ではほとんど無効であったということは、一部の分野では中医学のみならず漢方医学にも遥かに劣る部分があることをあらためて認識せざるを得ない。
蓄膿症による後鼻漏のみならず、帯状疱疹後神経痛や偏頭痛や三叉神経痛などなど数えれば枚挙に暇がないほど極めて広い領域で、各種病院治療でもほとんど無効だった例が多い。
ところが、中医漢方薬学では比較的容易にしっかりと寛解に導けることが多いのだから、漢方薬の優位性をますます認識せざるを得ないのだった。
KSC_6392 posted by (C)ヒゲジジイ
【関連する記事】
- 風熱の花粉症とは言うけれど・・・
- 一連の症候に対する適切な漢方薬配合の微妙さについて
- 世間では副鼻腔炎(蓄膿症)に小青竜湯が多用されているという信じられない恐怖
- 花粉症対策に相変わらず小青竜湯は不要な現実
- 今年の花粉症で遭遇した四方山話
- その後の花粉症の人達:フィットする方剤は本当にマチマチ
- 花粉症に対する漢方薬は体質と症状によってさまざまだが
- 各種腎疾患に花粉症を合併していた人は、適切な漢方薬類の長期服用によって花粉症が治..
- 花粉症の漢方薬は 「一連の症候」 によって様々だが、辛夷清肺湯+藿香正気散で即効..
- 今年はじめて罹った花粉症に茵蔯蒿湯で即効を得たが・・・疎経活血湯がとても美味しく..
- 後鼻漏の漢方相談
- 体臭の悩みは、しばしば妄想のこともあり得るのだが・・・
- <主訴>が、副鼻腔炎とアレルギーによる鼻づまり。青い粘性の鼻水と、朝のみ水のよう..
- 花粉症で小青竜湯エキスを朝晩2回、1週間続けていたら様々な副作用に見舞われた実例..
- これまでも再三再四書いている通り、関東地方の同業者に知り合いはないので、紹介は無..
- 花粉症のおたより
- 猫アレルギーが加味逍遥散で治ったのは偶然だった
- 中国の大気汚染飛来による日本国内の影響
- 昨今の花粉症および帯状疱疹後神経痛について
- 後鼻漏も様々あるので頻繁に通える人でなければ無理