目の前に降り立ったハイタカ posted by (C)ヒゲジジイ
あの頃というのは若い頃のこと。
漢方相談で初回から少し効果が出て、それでも微調整の必要を感じて数種類の配合方剤中の一つを実験的に他の方剤に切り替えて、効果を比較して欲しいと、現在と同じことをやっていた。
にもかかわらず、当時はこの微調整実験を行ってもらうと、多くの人がそのまま無音となって二度と来られることはなかった。
若者の頃だから、まだワカモノならバカモノと同類と見られていたに違いない。
だから当時は効果が出た配合方剤を滅多なことで微調整できなジレンマを感じることが多かった。
うっかり微調整の話を持ちかけると、こちらが自信がない若造、ヒヨッコと侮られて、いっぺんに信用を落としていたものらしい。
ところが一方では素直にこちらの右顧左眄、試行錯誤に付き合ってくれ、研究熱心な若者としてますます信頼してくれる人が常に少数おられた。
その少数の人達が毎年僅かずつ増え続けて、今日の多くの常連さんが生まれることとなったのだった。
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