2011年12月25日

皮膚の悪性リンパ腫および熄風鎮痙・開竅豁痰に著効を奏する牛黄のお話し

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おたより:東海地方の内科医師

 いよいよ寒さも本格的になってきました。インフルエンザの患者さんも来院しだしています。

 先日は私のことでご相談に乗ってくださいましてありがとうございました。

 おかげさまで、そのあと体の震えはこなくなりました。牛黄の効果てきめんです。

 不思議なもので、患者さんの中にも同じような症状のかたがみえました。「夜中の3時ごろになるといつも体がブルブル震えます。風邪にしては毎日のことでどうなってしまったのでしょうか」とおっしゃいました。

 これはとばかりに、「良く効くくすりがありますよ」と自信ありげに(村田さんのことを思い出しながらやや照れくささを覚えつつ)、「牛の胆石がくすりになっていて良く効くのですが、ちょっとお高いですので、その替りのくすりを処方しましょう」と言って、半夏白朮天麻湯合釣藤散と寝る前に女神散を処方しました(更年期的で訴えが多彩でしたので)。

 その後も似たような患者さんがいらしゃっていまして、意外に内風の患者さんが多い印象です。

 内風とは別件ですが最近の患者さんで興味深いケースがありました。

 以前にもメールしたケースです。皮膚の悪性リンパ腫の患者さんで、板藍根・サフラン・各種清熱剤・六味丸・麦門冬湯などで病状の増悪を抑制できて経過を観察できていたのですが、この2カ月ほどで、再び増悪してしまいました。

 主病変は、こめかみ部・前頭部・側頸部などに隆起性の病変がモコモコとしてきました。

 ある先生の漢方の講演をお聞きしたときに、足肝経の近くにある症状・発疹などが当帰四逆加呉茱萸生姜湯で著功した経験症例をお話になっていたのが記憶によみがえりまして、ひょっとしたらと思って苦肉の策ではないですがお出ししました。

 約3週間あとに患者さんが受診されて診察室に入ってきたとき開口一番、「このまえはどんなくすりをだしてくれたのですか」とびっくりしながらおっしゃいましたので、私も戸惑いながら、「何かおかしな困ったことがありましたか」とお返事しました。

 すると、「ものすごく良くなって、こんなに顔が綺麗になりました」とニコニコで話されました。

 私も何事が起ったのかと思いながら、カルテを見直してみると、当帰四逆加呉茱萸生姜湯だけ1包追加投与されていました(村田さんから、投与量がすくないですね、と言われそうです。笑)。

 私と患者さんと奥さん3名がびっくりしたケースです。

 帰りに、奥さんが「でも大学病院の担当の先生は主人の顔をあまりご覧にならないので、良くなったことにお気づきにならないと思います」とポツリとおっしゃいました。

 本当に、漢方は侮れません。恐るべしです。

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お返事メール:

 おたよりありがとうございます。
 内風症状もその後は止まっているとて、何よりです。

 私も長年就寝前に牛黄の服用により、ここ10年くらいはほとんど呼吸停止発作は起こっていません。
 一生、続けるつもりでいますが、先生も是非、予防を兼ねて継続されるべきかと存じます。

 ところで、当帰四逆加呉茱萸生姜湯のお話、とても興味深いです。

 各種難治性疾患に随伴するレイノー現象にはしばしば当帰四逆加呉茱萸生姜湯を併用してもらう機会が多いものですが、それ以外でも凍傷やしもやけなどで、皮膚疾患に使用する発想まではありませんでした。

 過去には温経湯と地竜を主軸に、冬場だけ当帰四逆加呉茱萸生姜湯を併用してもらうことで、長年の全身性エリテマトーデスをほぼ完全寛解に導き、その後も15年以上追跡調査が可能だった女性もおられます。

 実に古方の方剤侮るべからずで、昨今、ますますいよいよ傷寒・金匱の方剤に対して、後世方には比較にならない信頼を寄せていますが、中国の某名老中医も、昨今は古方を使わない人が増えていることを大変嘆かれていた論文を思い出します。

 古方を中心に運用しようという日本の風潮は、中国にも大いに誇れる温故知新の精神だと思います(苦笑。

 いつもブログへのご協力ありがとうございます。
 よいお年をお迎え下さいませ。

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posted by ヒゲジジイ at 21:00| 山口 ☁| 悪性リンパ腫・胃マルトリンパ腫 | 更新情報をチェックする