2006年09月16日

季節の変わり目に体調を崩す人が多いので・・・

 季節の変わり目には体調を崩す人が多い。
 春先は、木の芽立ちと言って皆が良く知る現象で、中医学的にもしっかりした根拠のある話である。

 その点、そろそろ憂愁の声が聞こえ始める秋口は、健康な人には感傷的でロマンチックかもしれないけれど、持病を持つ人には意外に辛い季節である。
 一年中で一番救急車が多い季節ではないかと睨んでいるが、どうだろう?

 村田漢方堂薬局の新人さんたちも、遠近に関わらず、せっかく良くなりかけていたのに、ややぶり返し気味だと嘆く人達が、同時期に続いている。
 常連さんでも、遠近それぞれに体調を崩している人もいる。
 
 常連さんの場合は、御自分の弱さの自覚がある人から心得たもので、臨機応変の漢方薬を使い慣れている。何せ、漢方の常備薬を様々備蓄しているのだから。

 新人さんたちにも、せっかく8割がた治った状態が数ヶ月続いていたのに、6〜7割緩解にやや後退して落胆している人もいる。でも、6割以上は治っているのだからと、ご自分を納得させておられるようだ。

 もちろん季節の変わり目をものともせず、順調に緩解していく人も多いけれど、皆がみなそんなに理想どおりの道を辿るわけではないので、不屈の忍耐を持って、頑張るしかないだろう。

 この季節の変わり目が体調を崩しやすい証拠に、半年以上も服薬を怠っているので、連絡もなく高価な配合だったからか、とうとう止めてしまわれたなと思い込んでいた人が、10日分だけでいいから直ぐに送って欲しい。身体がしんどくてしようがないからと突然電話がかかって来た方が昨日もいた。
 それだけ即効性のある牛黄製剤や麝香製剤を組み合わせた方で、西洋医学ではまったく治療法の無くなった人だけに、本当は10日分といわず、しっかりと真面目に服用して欲しいのが本音であるが、止むを得ない。
 過去に何人も当方の漢方薬で8割緩解どころか、根治した人も多い疾患だけに、惜しい限りだが、この方の場合は半年も続けないうちに、身体がすっきり楽になったところで中断していたのだった。
 案の定、季節の変わり目は、モロに応えてしまったようだ。

 この方の場合などは、真面目に服用すれば一ヵ月分10万円弱もかかってしまう経費ではあるが、現代社会では、同じ病気の場合、多くは同じパターンの漢方薬類の組み合わせで軽快し、重篤化してない限りは漢方薬で根治した人が過去に何人もいる。
 たとえ重篤化している人でも、緩解状態に導けた人も多く、現実にも現在しっかり服用されている男性は、一年目で明らかに改善して命の危険から脱出し、それから3年以上経った現在も、奥様のしっかりしたサポートにより、緩解状態を維持して多忙な社長業に専念して、村田漢方堂薬局の漢方薬を抱えてシバシバ中国に出張を繰り返す元気を取り戻している。

 そしてこの秋口も、ますます元気ですと数日前にご報告と高価な連用中の漢方薬の補充の注文があったばかりだ。
  人間様は生きている限りは様々な病気がつきものではある。
 この方のように漢方の威力を目の当たりにされた場合は、ご家族や身内の重大な疾患まで当方にご相談され、運よく皆さん同様な結果が得られているので嬉しい限りである。(病院で何年治療してもピロリ菌が除去できず、このために胃に生じた低悪性リンパ腫の手術前に、当方の漢方薬類でピロリ菌が即効的に除去できたお陰で、リンパ腫も完全に消滅したのだった。しかも40日間で!)

 運が良い人はどこまでも運がいいもので、その運というのはこちらの頭の冴え如何に関わる部分が大きいだけに、皆がみな、そうそう簡単に解決できるわけではないので、辛いところである。

 なかなかピントが合わずに10日毎にお互い苦労している人がいるかと思えば、一回で方針が完全に固まって、数年間はかかるだろうけど、時間の問題だからと高をくくれる時もある。
 その方も一ヶ月強で5割改善したと言われながらまだまだ辛そうだが、将来にわたって波を打ちながらも、いずれ最終的な好結果が得られる自信があるのだった。

 西洋医学で治らなかった場合でも、漢方と漢方薬には無限の可能性と発展性・将来性があるものだと断言できるのは、構造主義科学としての中医基礎理論が数千年もかかって構築されたものだけに、一般の人が想像される以上に見事で素晴らしいものだからである。

 これに日本漢方の基本方剤を大切にする精神を合体させたものが誰かさんが提唱し続けている「中医漢方薬学」なのである。
posted by ヒゲジジイ at 02:26| 山口 ☁| 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする