2011年10月25日

関節リウマチのように冷えと湿気と風邪が原因の疾患でも化熱して実熱が併存することも多い

ヒメアカタテハ
ヒメアカタテハ posted by (C)ヒゲジジイ

 慢性関節リウマチでは、地元の漢方薬で治らず、当方に訪れて順調に寛解される人が実に多い。

 重症でもない限りは、比較的安価な方剤の組み合わせで順調に経過することが多いので、ご本人達にとっては思いがけず安価な経費で済むのでとても喜ばれる。

 多くの人は地元で桂枝加朮附湯やそのほかの附子剤を投与され、一向に治らないばかりか、一部の人は温め過ぎて関節部がますます赤く腫れて熱を持ち、困惑されて来られる人が実に多いのである。

 風寒湿邪が原因だからといって、風寒湿邪に対処する方剤だけでは治らないケースが多いのは、明らかに関節部分に熱性炎症を誘発しているからである。

 冷えが原因だからといって、温めれば治るとは限らない典型例である。

 たしかに関節リウマチは中医学的には風寒湿邪が原因で、冷えと湿気が大いなる原因となっていることに間違いないが、しばしば正邪分争によって化熱し、実熱が併存することも珍しくない、というよりもシバシバ遭遇する。

 だから寒熱併用の方剤がしばしば必要になるのは中医学的には常識である。

 弁証論治の基本を外れて、冷えばかりに囚われる幼稚な考えでは、複雑な慢性疾患に対処できるはずもない。

 また、寒熱併用の方剤が有効だったからといって、最後まで方剤を固定できるとは限らず、四季折々の配合変化が必要なことも常識である。

アカタテハ
アカタテハ posted by (C)ヒゲジジイ

posted by ヒゲジジイ at 01:11| 山口 ☁| 各種膠原病や関節リウマチやシェーグレン症候群など | 更新情報をチェックする