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重症のアトピー性皮膚炎を苦労して寛解に導けた人達は、それまで多くの配合の微調整のヒントを与え続けているので、一年も経つころには勘のいい人達が多い、というよりも過去の悲惨な状態から抜け出られた身体は敏感に漢方処方の反応が体感できるようになっているので、当方のちょっとしたヒントがあれば、積極的にみずから工夫を凝らして自分自身が主治医となっている。
そのような優秀な生徒だったはずの人でも暴飲暴食と不摂生が祟って数年ぶりに再発した男性。
強力な清熱剤とともに杞菊地黄丸、猪苓湯、茵蔯蒿湯などで真っ赤な顔がようやく鎮静化しはじめた。
ところが、
「猪苓湯を1包にしたら顔と首が乾燥します。半包だと微量ながら耳と首がら汁がでます。」
というデリケートな微調整のアドバイスを請うメール。
「であれば、0.7包です。それがむずかしければ、しばらくはどちらかで妥協するしかありません。」
杞菊地黄丸など六味丸系列の方剤と猪苓湯との配合比率関係で、乾燥と滲出液の微調整が可能となるので、この男性の場合、猪苓湯1包を使う場合、相対的に滋潤作用のある杞菊地黄丸を増量する方法があることを、きっとやがては気が付くはずである。
ところで、この男性、アトピーが安定していた通常は補中益気丸の愛用者であったが、この5月現在は、
「補中益気丸は1丸でも飲むと顔の火照りがヤバイです。」
ということである。
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ラベル:アトピー性皮膚炎
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