シジュウガラ posted by (C)ヒゲジジイ
ふっと数えてみたら、加味逍遥散合茵蔯蒿湯の合方を主体に他剤と併用して様々な疾患に応用して成果を上げているケースが相当な人数に上ることに些か驚いている。
本気で通える人だけをターゲットに漢方相談を受けている少数精鋭の村田漢方堂薬局において、加味逍遥散合茵蔯蒿湯を主体に使用されている人が二桁を軽く超えていることに今更ながら驚いている(苦笑。
みなさんいずれも様々な西洋医学治療や漢方治療でほとんど無効だった人達ばかりだから、相当に頑固で根深い慢性疾患ばかりである。
それゆえこの二種類の方剤が主体になりながらも、他にも必要不可欠な方剤や中草薬の併用を必須としている。
広い分野に応用して効果を上げているが、これが中医学の本領というものだろう(笑。
大学病院に長年通っても治らなかった強烈な慢性頭痛、胆嚢炎や胆石症、慢性疲労、肝斑及び顔面の各種色素沈着、更年期障害、不定愁訴症候群、自律神経失調症、鬱病、多くのアトピー性皮膚炎の女性達、三叉神経痛、交通事故後遺症や脳脊髄液減少症、重症の緑内障などなど、まだ思い出せばなおも数例出て来ることだろう。
すべて現在進行形で、一定の効果が出ている人達ばかりである。
特筆すべきは、一見、補中益気湯証を思わせるような重度の慢性疲労症であっても、既に補中益気湯を服用して効果がなかった人でも、舌証などからは中気下陥は否定され、肝鬱脾虚に肝鬱化火を伴っているケースでは、補中益気湯で無効な慢性疲労が一気に効果を発揮している。
またすでに加味逍遥散製剤(白朮を蒼朮で代用した問題の方剤)を服用していた人でも、正しく白朮が配合された方剤の使用で、しっかり効果を発揮した例は珍しくない。
他の併用方剤のバックアップ方剤の効果も否定できないが、現実に多々見られる現象である。
まあ、ともかく加味逍遥散合茵蔯蒿湯を必要とする体質者がいかに多いことかっという本日のお話。
ところが三十数年前には、加味逍遥散合桂枝茯苓丸こそ最も多かったのだが、実に隔世の感がある。当時、和漢薬誌の299号つまり1978年4月号に「加味逍遥散加桂枝桃仁について」と題した拙論が掲載されているが、今更ながらとてもなつかしい(笑。
ASC_2806 posted by (C)ヒゲジジイ
ラベル:不定愁訴症候群
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