IMGP3759 posted by (C)ヒゲジジイ
例年、春と秋の季節の変わり目にはアトピーが悪化しはじめ、どうしようもなくなって新人さんが訪れる季節でもある。
昨年秋には男性ばかりが多かったが、今年の春は男女五分五分。
わざわざ遠路はるばる来られるからには、それまでの地元の漢方治療に行き詰まり、次第に悪化しつつある状況下で、しかもタダでさえ悪化しやすい5月である。
悪化しやすい5月とはいえ、一年以上通って8割以上寛解の安定期に入っているベテランの人達でさえ、なんとっ!今年ばかりは5月に入って急に一時的に軽度ではあるが再燃したという人が多い。
みずからの微調整で数日で治まったというベテランの人達が多く、漢方薬の補充に来られたついでに事後報告される。
一部のベテランさんは、急な久しぶりの痒みに微調整のヒントを求めるメールも届く。
ましてや一年以内の新人さん達ともなると、せっかく順調に寛解に向かっていた人達なのに5月になって多かれ少なかれ再燃がみられる。
このように順調に経過している人達が5月になって軽度ではあっても再燃した頻度は例年に比べ物にならない。
そのような遠方の新人さんたちにメールでアドバイスする日々が続いているので、ブログを更新する気になれなかった。
年々、やって来られる人達のアトピーの性質が、やや変種に近いタイプが集まる傾向が強いので、様々な微調整にはかなりな工夫を要する。でなければ、遠路はるばる来られなくとも、既に地元で寛解しているはずである。
それにしても、昨年から一昨年にかけて、背水の陣で来られた重症の女性達。
一人は8割以上の寛解を得たところで一年も経たないうちに今年になってプッツリと音信が途絶えた。
もう一人は数年以内に治らなければ自殺を考えていると涙ながらに来られていた女性も数年も経たないうちにようやく8割近くの寛解を得たところで、同様に今年になってプッツリと音信が途絶えた。
あの複雑な配合方剤の服用を半年近くも絶ったまま、今頃この鬼門の5月に再燃して苦しんでいるのではないだろうか?
ときどき思い出しては心配してあげているのだが、これだから日々ストレスは尽きない。
運よく即効を得てあっけなく寛解に向かった人ほど、短期間で音信不通になるケースが多いが、咽喉元過ぎれば熱さを忘れるのたぐいかっ。
IMGP4174 posted by (C)ヒゲジジイ
ラベル:アトピー性皮膚炎
【関連する記事】
- 梅雨時期に、得体の知れない湿疹が
- 2年前から続く上瞼の湿疹
- 数年前に永久削除したはずの『アトピー漢方専門ブログ』が、まるで幽霊ブログよろしく..
- アトピー性皮膚炎の状況変化による漢方薬微調整のご質問
- 火神派(扶陽派、温陽派)という一派を妄信することの弊害
- 他の疾患とは異なり、アトピーはデリケートで季節変化を生じやすいので、頻繁に通える..
- 頑固なアトピー性皮膚炎の漢方治療は頻繁に通えるところへ
- 舌証はまったくアテにならない時もあるとはいえ
- アトピー性皮膚炎、春の再発
- 隠れ花粉症とも言われる花粉症皮膚炎には
- アトピー性皮膚炎で、関西から10日毎に通えそうにない人なので、研究熱心な漢方薬局..
- 残念ながらお断りせざるを得ない典型的なお問合せの事例
- 重症のアトピーが一定の効果を得て、1年以上経ったところで、やや足踏み状態を励ます..
- アトピー性皮膚炎は非常に敏感なので、通っている漢方薬局をどこまで信頼できるか?
- 薏苡仁(ヨクイニン)の保湿効果はどこから来るのか
- アトピー専門のHPとブログを合計2つ、全面削除した理由
- アトピー性皮膚炎に薏苡仁(よくいにん)が有効に作用しやすいタイプは
- アトピー性皮膚炎に対する猪苓湯の利用価値
- アトピーの頑固な滲出液が高濃度の知柏地黄丸製剤でなければ止まらなかった特殊例
- アトピーはとても敏感なので、いつも書いているように、頻繁に通える専門家を見付ける..