2011年04月21日

熱証が強烈な時期のアトピー性皮膚炎に当帰や川芎の配合剤は逆効果になるケースが多い

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FSC_6631 posted by (C)ヒゲジジイ

【 ブログへ掲載の可否 】:転載応諾
【 年 代 】:30〜39歳の女性
【 地 域 】:関東
【 お問い合せ内容 】: 煎じ薬について

 初めてメールさせて頂きます。
 今回は、漢方の煎じ薬についてご教示いただければと思い、メールさせて頂きました。

 アトピー歴25年の者です。現在、漢方の煎じ薬を飲んでいます。
 現在の漢方薬局は2店目で、2月から通い始めました。

 中国から来ている先生に診てもらっているのですが、最初に出された漢方薬が「温清飲、竜胆瀉肝湯、地膚子、苦参、バシケン」で、1ヶ月半近く飲んでいたのですが、どんどん悪化してしまいました。

 結果、こちらのホームページなどを拝見させて頂いて、温清飲が悪化の原因ではないかと思い、先生にお願いして現在は温清飲から黄連解毒湯に変更してもらいました。
今は少しずつですが炎症が和らいできているように思います。ただし、上半身のみに炎症の軽減が見られ、下半身は今のところ変化ありません。

 ただ、竜胆瀉肝湯を飲むと、上半身の炎症が元に戻ってしまう傾向があり(気にし過ぎかもしれませんが・・・)、竜胆瀉肝湯については現在様子を見ながら飲んでいます。

 アトピーの症状としては、もともとジクジクタイプではなく、赤みのある乾燥タイプです。

 竜胆瀉肝湯でもやはり合わない場合もあるのでしょうか?当帰が入っているからでしょうか?

 先生には「あなたは薬に対して体が敏感に反応するのかもしれませんね」と言われ、反応が良い分、合わない薬を飲むとすぐに悪化傾向になってしまう体質なのかも・・・と、少し不安に感じています。薬に対して反応が良すぎる体質などあるのでしょうか?

 竜胆瀉肝湯の不安を先生にお伝えしたところ、代わりにケツメイシ(便は毎日出るのですがスッキリせず、以前大黄を出されて飲んだら腹痛で下痢をおこした)と牡丹皮が出されました。どちらも炎症をとる作用があると言われました。

 ネットで調べたところ、牡丹皮は寒性だけど血液の循環を良くする働きがあるようで、これがまた悪化の原因にならないか心配です。(先生は大丈夫とおっしゃるのですが、温清飲のときにも大丈夫と言われ、飲み続けた結果悪化している経緯があるため、少し慎重になってしまっています)

 実は、こちらのホームページを拝見して、どうしても25年続いているアトピーを何とか寛解させたいという思いと、ずっと続いている熱感による不眠を何とかしたいという思いが強く、今回そちらまで通う決心を致しました。

 そちらへは「最後の砦」と思って、まずは近くで信頼できる先生を探そうとも思ったのですが、これ以上廻り道はしたくないという逆の思いもあり、今回そちらへ通わせて頂こうと思った次第です。

 G.W明けには伺いたいと思っているのですが、道中長いこともあり、出来るだけ今以上には悪化させたくない思いがあり、今回メールにて質問させて頂きました。

 お忙しいなか恐縮ではありますが、ご教示くださいますようよろしくお願い致します。

 長文で読みづらいことをお許しください。

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FSC_6630 posted by (C)ヒゲジジイ

お返事メール: 明らかな熱証のアトピーでは、うっかり当帰や川芎を配合すると、逆効果を生じて当然です。だから温清飲や竜胆瀉肝湯が貴女には逆効果に働くことは当然のことなのです。

 また「あなたは薬に対して体が敏感に反応するのかもしれませんね」と特別な過敏体質のように告げられていますが、とんでもないことです。
 貴女が特別ではなく、アトピー性皮膚炎の人達すべてが過敏体質なのです。だから、村田漢方堂薬局ではアトピーの人達には特別に配合を慎重に配慮しています。

 ところで、関東地方から来られるにしても、一度来られてその後は通信販売で、というのは昔の話で、これができるのは二年前から継続服用されている人達だけなのです。
 現在の悪法の下では、遠方の人でもその都度、直接来られて購入しなければならない規則になっています。

 現在、関東や関西や遠くの九州からもアトピーで2週間〜1ヶ月ごとに通って来られる同年代の男女がおられますが、いずれも熱心な人達ばかりで、最近、関東から来られている男性は二週間ごとに既に3回来られていますが、おだやかな効果ながら今のところ最初から順調に効果を発揮しています。(なぜか関東は男性が多い。他の地方は女性が多いのですが・・・)

いずれの人達も、2週間〜1ヶ月毎に通う決意がおありだったので、引き受けることが出来た人達ばかりなのです。
 最近の関東の男性以外は、全員、何の前触れもなく突然泊りがけで来られましたので、それだけでも決意のほどを察知することができました。

 アトピーでお困りの方は日本全国とても多いのですが、当方に来られる人達のほとんどが各地の地元の漢方で治らず、最後の手段と思って当方に来られています。それだけに弁証論治に頭を悩ますケースもありますが、あきらめずに頑張れる人は、必ず8〜9割以上の寛解を得ています。

 以上のように、定期的に最低でも1ヶ月ごとに通うことができるかどうか? という問題があります。その決意と忍耐さえあれば、一定レベルの効果を発揮しはじめれば、数ヶ月ごとに伸ばすことも十分可能ですが、それまで頑張れるかどうか、数ヶ月ごとで済むようになるには、3ヶ月目〜半年くらいと、とても幅があります。

中にはとても熱心な人もいて、往復8時間の行程を10日毎に1年以上通い詰めて、ようやく最近は一ヶ月毎となり、かなり寛解できたところで、いくら「髪を染めてはダメだ」と注意しても「自己責任でやってますから」とうそぶけるほど寛解した女性もいます(苦笑。

 そういえば、過去、最も重症で全身から滲出液が流れ続け、命も危ぶむほどだった女性が、現在では図々しくも派手なお化粧を楽しむまでになったのには唖然としてますが、実際にはアトピーが寛解しても髪を染めることも、お化粧をすることも、本当はご法度なのです。

 以上、とりとめのないお返事になりましたが、すべてはアナタの決意次第です。

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FSC_6636 posted by (C)ヒゲジジイ

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posted by ヒゲジジイ at 00:43| 山口 | アトピー性皮膚炎や慢性湿疹など痒みを伴う皮膚病 | 更新情報をチェックする