メールを見て驚きました 別な漢方のお店の方が 女神散と六味丸がいいですね と言ってくれたので
ずっと 今まで飲んでいました
出来れば保険のきく 病院で出して戴くツムラの漢方薬で試してみたいのですが 桃核承気湯 と 黄連解毒湯 と六味丸 の3袋 一緒に服用しても 量的には大丈夫なんでしょうか?
それと下痢はしないでしょうか?
今日も仕事始めの朝がひどく 汗が出ないように と思った途端に ブワ〜〜と 頭から顔から背中、腰あたりが アッという間に ビッショリ濡れてしまいひどかったです そうすると 汗がひくまで 思考力も低下して 周りの目ばかり気になってしまい 恥ずかしくってどうして自分だけこんなにのぼせて暑いんだろう と悲しくなります
髪の毛が乾くまで時間がかかる時は ひざから下も 少しフラフラになったりします
やはり23歳でストレスが過剰にたまってしまい 生理がそれ以来 ピタリと止まってしまったのが 30代後半からずーと こんなひどい症状になってしまっています
これでも良くなってきた方です
今は 本当に私の悩みは のぼせとほてりと発汗だけです
現在 47才ですが あと何年続くやら お忙しいところ本当に申し訳ありませんが また 返信メールしていただいても宜しいでしょうか ?
すぐに 病院へ行ってもらってきたいのです <(_ _)> <(_ _)>
ヒゲ薬剤師のお返事:拝復
「桃核承気湯 と 黄連解毒湯 と六味丸」の配合は、症状が殆ど一緒の他の人に合っていたからといって、貴方の体質にピッタリとは限りませんよう!
必ず正確な弁証論治にもとづいて使用すべきで、もっと判りやすく言えば、相談相手がお医者様なら、中医学的な正しい診断を受けた上でなければならないし、漢方専門薬局で購入する場合であれば、綿密・詳細な御相談の上で、適切な漢方処方のアドバイスを受けた上で購入すべきです。
桃核承気湯が適応する人は、便秘症であると同時に「お血」が明らかに存在し、ヒステリックな性格等、細々とした相談をなさった上で使用すべきです。便秘症でなければ桂枝茯苓丸が適応するなど、漢方処方というものは、このようなメールだけのご相談で、そうそう簡単に貴方にとって適切な漢方処方が見つかるほど、安易なものではないのです。
前回お送りしたメールにも記したように、あくまでヒントであり、憶測でしかありませんよ。
少なくとも、貴方が提示された温清飲や女神散では、ちょっと温めすぎる薬物が多すぎるのではないかということです。
もう一度、繰り返し申しますが、「桃核承気湯 と 黄連解毒湯 と六味丸」が貴方に適切かどうかまでは、こちらでは判断出来る訳がない。
直接会ってご相談したわけではないのですから!
実際には、直接会ってご相談するのと、単なるメールやお電話での相談とは、それこそ百聞は一見にしかずといわれるように、全然話が違ってくる場合が、とても多いのですよ。
こちらでは、あくまでヒントを述べただけで、そちら関東は大都会なのですから、いい先生を見つけられて、正確な診断、あるいは詳細・綿密な御相談によって、漢方薬を求めるべきですよ!
安易なシロウト療法は禁物です。
たとえば、もしも「桃核承気湯 と 黄連解毒湯 と六味丸」この配合が合いもしないのに服用すれば、漢方薬といえども、不快な症状が出てきますよ!
決して、漢方をサプリメント類と同類に思わないで下さい。
某大手検索エンジンさんですら、
健康食品 > 漢方薬
などと、とんでもない分類をされるのですから、皆さんが漢方薬を安易に考えられるのも無理ないかもしれませんが、これはトンデモナイ誤解です。
漢方薬はれっきとした医薬品なのですよ。
病名治療が出来ないのが漢方薬なのですから、必ず専門家に直接会って、相当に詳しく相談して漢方薬を服用すべきです。
>>別な漢方のお店の方が 女神散と六味丸がいいですね と言ってくれたので
と書かれていますが、これがメール相談や電話相談だけで買い求めたとしたら、あまりにもお気楽すぎますよ。
医薬品である漢方薬を、対面販売を経ずに、最初から通信販売で求めたとしたら、あまりにも安易過ぎるということです。
以上、当方から具体的な漢方処方上のアドバイスは、一切、責任は持てませんので悪しからず。
さらに、
>>すぐに 病院へ行ってもらってきたいのです
などと、とても安易なことを書かれもいましたが、病院は医薬品を指名買い?出来るほどお気楽なところなのでしょうか?
このようなメールだけで安易に医薬品を選択すべきではありません。
病院で頂くつもりなら、必ず主治医に綿密に診断して頂いた上で、適切なものを投与してもらうべきです。
頓首
ヒゲ薬剤師
編集後記: 残念ながら、この方は先にお送りした当方からのメールをまともに読まれておられなかったようで、御自分の都合の良い部分だけが頭に残った模様である。
辛夷清肺湯など他方剤の可能性も大いにあり得ることも付記しているのだが、それには全然目が留まってない様子だし、もっと大切な地元で専門家を見つけて直接御相談する気があるのかないのか???
もっと真剣に当方からのメールを読んで下さっていたら、このような内容のメールが送られてくるはずがないのである
折り返しのメール: ごめんなさい <(_ _)>
先生の言う通りです 反省 漢方に詳しい病院も先生もいなく 気ばかり 焦ってしまっています
申し訳ありませんでした
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