お問い合わせ内容: 私の父(五十代後半)が肺癌のため、余命長くないもしかしたら三ヶ月程度かもしれないと診断を受けました。
父は、仕事が好きで、手術や抗ガン剤を受けるときっとフラフラになって仕事ができなくなってしまうだろうと判断し、自然に任せることにしたようです。
でも、日に日に弱っていく父を見て、私は耐え切れません。息苦しそうで、ハーハー言っており、筋肉が痛むようです。父は、典型的な虚のタイプです。
非常にやせており、貧血もあり、未熟児で、生まれた時から体が弱く、喘息ももっています。
癌治療に漢方薬が見直されていると言う記事を読み、先生にお尋ねしたく思いました。
よく記事で目にするのは、補中益気湯、十全大補湯なのですが、どちらを飲ませるべきなのか悩んでいます。この二つはどのような違いがあるのでしょうか?
また、こういうのも追加して飲むと効果があるなどありましたら教えていただけませんでしょうか。
お忙しいとは思いますが、どうかお力をくださいませんでしょうか。
ヒゲ薬剤師からのお返事メール:当方では手術不能の地元の肺がん患者(60代)さんで、某新聞社に紹介されて御相談に来られた方に、適切な漢方薬類を併用してもらいながら、病院では抗癌剤や放射線を適宜おこなってもらったところ、副作用なども余り出ず、ほぼ肺がんは消退してしまいました。
「悪がたまり」した?ということで、定期的に病院で観察しながら3年経過したところで、漢方薬類も飽きがきて、中止したところ、その二年後には、転移ではなく、新たに胃癌が出来ました。
この胃癌は手術可能だったので、切除しましたが、こんどは心を入れなおして一生漢方薬類を続けるつもりだということで、胃癌切除後2年経過していますが、今のところ全く順調です。
とても不思議なことは、癌の大きさと位置の関係で手術不能だった肺がんは、抗癌剤や放射線治療および漢方薬類のサポートで、「悪がたまり」しているとて、何とも非科学的な表現をされる患者さんなのですが、確かに当方に相談に見えられるようになってから7年以上経過していますが、肺がんは暴れることも、転移することもなく、順調に経過しているのです。
また、もっと若い人の40代の手術不能の肺がんの方も、病院における適切な抗癌剤や放射線に漢方薬類の併用により、四年以上、順調な経過を辿っている例もあるのです。
ですから、貴女のお父様の場合も、もしも手術が出来ない場合でも、抗癌剤や放射線を適宜受けられ、同時に漢方薬類の併用も考慮すべきではないでしょうか?
おたづねの漢方処方につきましては、弁証論治という精度の高いピンと合わせを行うべきですので、一概にここで処方を述べることは出来ません。
必ずそちらの地元近くで通える範囲内で、詳細・綿密な御相談とともに適切な漢方薬をアドバイス・販売交付してもらえる漢方専門薬局か、あるいは真に深く漢方を研究されている医師がおられたら、そのような専門家に見てもらいながら、適切な漢方薬類をもとめるべきです。
西洋医学治療をすべて拒否するのはもったいないことだと存じます。
以上、簡単ながらお返事まで。
頓首
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