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昨今は巷のほとんどの病院のみならず診療所でも安易な保険漢方が投与され、ピント外れの方剤による不快反応による苦情が多く、主治医に遠慮して、当方のような漢方専門薬局にお問い合わせ電話が絶えない。ありがた迷惑の極みである。
巷の病院ではかなりな比率で漢方薬の誤投与が横行しており、聞くにに耐えない問題ではあるが、合成医薬品のような重大な副作用はほとんどあり得ないので「投与された病院の主治医にご相談下さい」と答えて関わりを避けている。
麻黄湯や小青竜湯の乱用のみならず、昨今は大建中湯の乱用も目に余る。
心臓疾患や高血圧を持つ高齢者にも麻黄湯を平気で投与されるお医者さんたちの勇気には、心から脱帽する。
無知ほど怖いものは無い、などというあまりにも正鵠を射るがごとき失言は、口が裂けても漏らしてはならない。ビギナーズラックは漢方の世界でも実際にある。
現実にあった事例として、高血圧と心疾患を持たれるご老人が「寒気を覚えたときに服用すると直ぐに身体が温まってとても重宝している」ということで、主治医がいつもたくさんくれて余っているからお前達も利用せよ、とてそれを貰って来た中年世代の娘さん。
「どうしたものだろう?」というご相談には・・・なんと答えるべきやっ・・・やっぱり主治医にご相談下さいっ!
ともあれ、内緒でこのブログだけには無難な正解を書いておこう。
心疾患や高血圧体質のご老人では、一時的に麻黄湯の適応証があるように見えても必要最小限に留めておくべきで、もしも不必要に連用すれば、麻黄湯特有の副作用が出る可能性がとても高い。
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