ただし、初回は必要最小限の方剤しかお出ししないので、二回目あるいは三四回目にして追加方剤を必要とすることもある。
5割くらいの方は初回お出しした方剤で、当分様子をみることができるほどかなりピントが合っている。
残りの方は、まだ必要な方剤がすべて出揃っているわけではないということである。
昨年暮れに遠方から来られた方で、ピントの合った方剤の基本骨格が決まるまでに一ヵ月半以上かかったことがあった。そしてその後一ヵ月半かかってようやく五割の効果であるから、まだまだ先は長い。
同じ遠方から来られた方でも、これまで漢方専門医にかかって半年近く服用していた漢方処方4〜5種類の漢方薬をすべて中止してもらって当方の基本的な配合をお出ししただけで、やや改善を見ている方もいる。
つまり、これまで専門医で出されていた漢方薬の配合は、ことごとくピントがずれていたということだった。
いずれにしても、当方ではお気軽やお気楽な御相談を徹底的に避けているお陰か、お互いに真剣勝負で初回に手間隙と時間をかけて集中的に熟考するから、基本骨格だけは初回で九割がた決まっているということだ。
でも、何度も書くように、あくまで土台となるべき基本骨格、基本方剤が決まるということで、まだまだ加えないといけない方剤を残していることもあり得るのだった。
こういうことを書くと、関東方面の誰かさんが、やっぱり私は例外だったのねと嘆かれるかもしれないが、三ヶ月目で主症状の5割は取れたのだから、ヨシとしましょうよ。
まだまだ先長くお互いに努力しなければならない方も多いが、あとはお互いのやる気次第ですよ。
伊達に三十数年もこの神経を消耗する漢方家業をやって来たわけじゃ〜〜ありませんからねっ
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