スズメのぼくちん posted by (C)ヒゲジジイ
「●●ですが、いつもの漢方薬、用意しといて下さい。後ほど伺いますから」
うっかり承知しましたとは言えない。年に1〜2回、来られるかどうか? 数年もブランクがあることも多い方から、電話でお名前を伺っても直ぐにピンと来なかったくらいなのに、いつもの漢方薬というのもなかなか思い出せない受付嬢。
すぐに電話を切られたので、慌てて昔の相談記録を取り出して思案している。
これまで何種類かポツリぽつりと販売しているが、一体、どの漢方薬を指すのか分からない。来られてからどの薬が必要なのかを直接確認する以外にしかたがない。
常連さんでさへ、滅多なことで「いつもの漢方薬を・・・」という表現をする人はいない。必ずどの薬が必要かを指名されるのだが、滅多に来られない人に限って「いつもの漢方薬」と言われることが多いのには、折々に閉口する。
このような面白い現象を発見して思わず苦笑してしまう。
これに付随して思い出したことは、しばらく前まで真面目に服用されていた人が、少し調子がよいからといって1日1〜2回も服用しなくなっている情況が長く続く中、「最近、だいぶ調子がよいので配合の種類をどれか減らしてもらえないでしょうか?」という、どうしようもない愚問を発する人もおられる。
アトピー性皮膚炎であれば、体質によっては折々の配合変化は付き物であるが、特定の慢性疾患や難病の中には、ようやくしっかり奏功した絶妙?で繊細な配合内容の一部を欠落させると、一気に配合バランスを失って効果が出なくなることが多いのが弁証論治の世界である。
これまでもしっかり説明していた人でも、同様な愚問を発する人がおられるのだから、結局は馬耳東風であったことが判明する。
それでなくとも1日1〜2回も服用しなくなって久しいのだから、こちらはまた再発しないかとハラハラしているというのに、当の本人は咽喉もと過ぎれば熱さを忘れるの喩え通り。
体調が良くなっていることをよいことに、服用に厭きたか、あるいは経費を惜しみ出したかのいずれかであろうが、とどのつまりは自己責任の問題としか言いようがありませんねっ。
キタテハ posted by (C)ヒゲジジイ
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