2010年08月24日

中医学と日本漢方

スズメのボクちん
スズメのボクちん posted by (C)ヒゲジジイ

ブログへの転載の可否 : ブログへ転載を許可します
年齢 : 40〜49歳の男性
簡単なご住所 : 関東地方
お問い合わせ内容 : 村田先生、突然のメールお許し下さい。
 今、先生の過去のブログを順々に読んでおりました。そこに中医学と日本漢方の違いがかかれており、日本漢方は中医学を取り入れなければ明るい未来はないというような趣旨のことが書かれておりました(村田先生とはあまりに文才が違いますので拙い表現で申し訳ございません)

 私は村田先生のブログを読ませていただくまで日本漢方、中医学という存在はしらず、漢方はひとつの流派だと思っておりました。それで現在かかっている漢方医はもしかしたら日本漢方の先生ではないかと心配になってしまいました。

 私は慢性胃炎で病院で治らず、それならば漢方ということでツムラの漢方を1年服用しましたが治らず、現在、自費の煎じ薬を2週間程服用しております。
 その先生は相当昔の書籍を見せてくれ秀吉が飲んでいたとおしゃっておりました。その先生にかからせていただいてまだ2週間と短期なので村田先生がおっしゃるようにピントがあっているかわかりません。

 ただ、その先生の著書を見ても、中医学とか弁証論治という言葉が見当たりません。その先生は非常に熱心にみていただいているのですが、もし日本漢方の先生ならば通院はやめて中医学の先生を探してそちらの先生にした方がいいのでしょうか。

 その先生とは多分、村田先生も御存知かもしれませんが△△〇〇の◎◎医院 ●●●●先生です。非常に熱心に見ていただいておりますが、村田先生のブログを熟読させていただいて中医学の先生か不安になってしまいました。

 もしかしたら村田先生とも面識があるかもしれませんので私から村田先生のことは一切公言しません。通院できなくなってしまっては困ってしまいますので内密にお願いします。
 面識もない者がこのようなお願いをするのは図図しいと思いますし村田先生が古き良き日本人を愛してやまないのは重々承知しております。

 お返事頂けるかどうか村田先生の御判断一つなのはわかっておりますし、一銭の得にもならないのに本当に申し訳ございません。

IMG_8964
IMG_8964 posted by (C)ボクチンの母

お返事メール: よくある一般的な疾患の場合、もちろん慢性胃炎はその代表的な疾患ですが、日本漢方では豊富な過去の治療実績があるので、ほとんど心配は無用です。

 但し、半年から一年通院されても効果がみられなければ、そのときは中医学を専門とされる先生を見つけられたほうがよいと思いますが、日本漢方でも自費の漢方の場合、経験豊富な先生ですので、おそらく大丈夫だと思います。

 一定レベル以上の疾患や特殊な疾患、特殊でなくともこじれたアトピー性皮膚炎などのように、理詰めの分析が必要な疾患になればなるほど、理論の乏しい日本漢方では厚い壁が生じる場合があります。

 なお、日本漢方にも様々な流派が存在しますが、いずれも中医学的な弁証論治を取り入れている流派はほとんどないようです。
 以上、取り急ぎお返事まで。


編集後記: 上記のお問い合わせの文章内容と、その後のメール交換で書かれる文章内容から察するに、もしかして胃神経症の可能性も高く、胃癌でもないのに悩まれる度合いから考えても、むしろ森田療法を受けた方がより効果的かもしれない。

IMG_0428
IMG_0428 posted by (C)ヒゲジジイ

ラベル:日本漢方 中医学
【関連する記事】
posted by ヒゲジジイ at 23:03| 山口 ☀| 日本漢方の情けない現状と限界 | 更新情報をチェックする