2010年08月10日

糖尿病に対する弁証論治が的確にヒットしたときの漢方薬の速効

蝉を獲るスズメさん
蝉を獲るスズメさん posted by (C)ヒゲジジイ

著効例のご報告:東海地方の内科医師

 甘草成分の入っていないエキス製剤にしてから血圧はまあまあです(120/80台)。

 本日は個人的に驚嘆せざるをえない症例がありましたので、まずは村田さんへご報告までと思いメールしました。村田さんとしてはあたりまえの事例かもしれませんが。

 63歳の男性です。数年まえからの糖尿病の患者さんです。
 ひさしぶりにのどの乾燥、体重減少、などが著しく当クリニックを受診なさいました。尿糖もしっかりと陽性でみるからに入院適応のある糖尿病でした。
 すぐさま近隣の総合病院へ当日入院となり高血糖の管理などが始まったそうです。入院当初HbA1c が15以上あったそうです。入院下の血糖管理によって退院されました。

 私としては総合病院の糖尿病科でフォローされるものとばかり思っていたのですが、なんと、紹介状を持参して再診なさいまさいました。
 紹介状には内服内容と退院時のHbA1cが記載されていました(13.4)。そして「もし血糖管理が安定しないようでしたら再度ご紹介ください。インスリン導入が必要となるでしょう」とも記載がありました。

 私としては、再度入院の紹介の時期までのツナギとして診療すればよい、と判断し、一応、診察の上、六味丸合麦門冬湯合黄連解毒湯と茵陳蒿湯を処方しました。くわえて、糖尿病科の先生からの投薬もそのとおりに行いました。

 2週間あとに再診されました。患者さんいわく、「最近体調がすごくよい。尿もすくなくなり、のどの渇きもなくなった」とのことでした。血糖が低下していると思い、検査の指示をだしました。

 数日して検査結果が返ってきて、結果をみてびっくりです。なんとHbA1cが7.9に低下していました。このレベルはごく軽度のものです。なにより、この6週間くらいでHbA1cが13以上から7.9まで改善するというのにびっくりしました。

 漢方薬おそるべし!という思いでした。

 このような事例は他にもいっぱいあり、村田さんもご存知なのかもしれませんが、ブログのネタにでもと思いましてメ−ルしてしまいました。

蝉を獲るスズメさん
蝉を獲るスズメさん posted by (C)ヒゲジジイ

お返事メール:貴重なご報告ありがとうございます。

 こちらでもHbA1cが10以上という人はしばしば遭遇しますが、さすがに13以上という人にはお目にかかったことがありません。
 ご報告の症例、実によく奏功されてお見事、これが漢方薬がフィットした時の速効性ですね。

 既にインシュリンを常用されながら、視力障害や腎不全を合併して透析を免れるために漢方薬を常用されておられる人、心筋梗塞を併発して退院後、合併症の併発予防も兼ねて漢方薬を利用される人など、糖尿病では合併症の恐さが付き纏いますので、おのずから漢方薬治療では併用方剤が増えやすい傾向にあります。

 既にインシュリンを常用されていても、漢方薬を併用しはじめて、内服薬に切り替えることが出来た人や、最終的には西洋薬が不要になって漢方薬だけでコントロール可能になった人など。
最近も来週くらいにはインシュリンから内服薬に切り替えることになった女性もおられます。

 ご報告の配合処方の内容からは熱証の体質傾向が強い男性と思われますが、世間では六味丸を投与すべきときでも、何とかの一つ覚えの八味丸が投与されるケースが多い中、マニュアル漢方とは一線を画するところが実に愉快です(笑。

 また茵陳蒿湯が投与されているのはきっと多少とも黄膩苔を認めることと存じますが、これ(茵陳蒿湯)一つあるだけでも糖尿病による腎不全を未然に防げる可能性も高まるものと思います。

蝉を狙うハシブトガラス
蝉を狙うハシブトガラス posted by (C)ヒゲジジイ

蝉を狙うハシブトガラス
蝉を狙うハシブトガラス posted by (C)ヒゲジジイ

蝉を獲る寸前のハシブトガラス
蝉を獲る寸前のハシブトガラス posted by (C)ヒゲジジイ

蝉を獲ったハシブトガラス
蝉を獲ったハシブトガラス posted by (C)ヒゲジジイ



タグ:糖尿病
posted by ヒゲジジイ at 22:25| 山口 ☁| 糖尿病 | 更新情報をチェックする