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ブログへの転載の可否 : ブログへ転載を許可します
年齢 : 30〜39歳の男性
ご職業 : 会社員
簡単なご住所 : 関東地方
お問い合わせ内容 : はじめまして。●●在住3?歳の腎不全を患っている者です。
20歳のころにIGA腎炎とされ、27歳で腎不全となりました。
それからクレアチニンの指数では、3.7~5点台でしたが、先日15日の診察にて6.71とBUN79という数値です。
それまでは、タナトリル、ミカルディス、リピトール、アロシトールなどの薬を処方され飲んでいましたが、漢方薬は特に知識がなかったので、取り入れていませんでした。先日東京の漢方医の方を訪ね五苓散と牛車腎気丸いう漢方薬と処方していただきました。
ここで、ご質問です。各漢方医の見識で処方は異なると思いますが、私自身の腎機能を改善する漢方薬としては、丹参や黄耆などがより効果的なのでしょうか。
現在あまりこれといって痛みなどの自覚症状はありませんが、貧血がひどくdlは7.7です。もし差し支えなければ、どのような処方が適正なのかお伺いできればと思います。宜しくお願いします。
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お返事メール:是非、中医学に堪能なそちらの地元近辺の先生を探されてみた方が、あるいはまだ透析を回避できるかもしれません。
あるいは透析する時期を遅らせることしかできないかもしれませんが、よほどうまく方剤が適合すれば、透析を回避することも可能かもしれません。
中医学では弁証論治という綿密・詳細な分析を行って、適宜適切な方剤の配合が出されるシステムです。
腎不全の状態にあっては、多くは煎じない大黄を主体に、六味丸系列の方剤とともに茵蔯蒿湯や浮腫の有無によっては猪苓湯や五苓散、あるいは茵蔯五苓散などが処方されますが、重度の貧血があれば、多くは中気下陥を伴っていることが多いので、生姜と大棗が省略された補中益気湯が追加され、寒証が強ければ経絡を温める附子が必要になることもあり、弁証論治によって、貴方の現在の体質と病状に応じた適切な配合がなされなければなりません。
その適切な配合を得るには、やはりこまめに通えるそちらの地元近辺の中医学に堪能な医師あるいは薬剤師を見つけられるのが最優先事項ではないかと思われます。
クレアチニン6.71とBUN79という段階では、すくなくとも五苓散と牛車腎気丸という医療用漢方でしばしばみられる配合パターンでは、もはや有効性は乏しい段階と思います。
丹参や黄耆につきましては、丹参については配合方剤に加えて補助的に使用することは可能であり、黄耆の大量使用による有効性が発表されたりしていますが、どの程度のものかはこちらでは不明です。やはり正確な弁証論治こそ必須であると思います。(補中益気湯には黄耆は含まれていますが少量です。)
ともあれ、このような重大な段階では、メールでのアドバイスはほとんど役に立つ段階ではありませんので、もしも中医学(中国流の漢方)にしばらく賭けてみようというおつもりがあれば、地元で探して見られるべきだと思います。(どの先生がよいかはこちらではまったく不明です。)
以上、取り急ぎお返事まで。
編集後記:煎じた大黄ではあまり期待が持てないが、粉末の大黄を使用してやや軟便にすることでBUNを改善できることが多く、茵蔯蒿湯については中医学的にみて明らかな適応証があればクレアチニンの改善に期待が持てる。
但し、これらの使用に当たっても、詳細かつ綿密な弁証論治のもとで使用しなければ配合バランスが総崩れになる場合があるので、中医学に堪能な専門家と相談の上で使用べきもので、素人療法は厳に慎まなければならない。
つまり明らかな気虚水滞や重度の寒証が並存するのに、これを無視したモノマネの配合を行えば、身体が漢方薬を受け付けないばかりか、正気(体力)を毀損しかねない。
素人さんがこれらを読んで、安易にそのままマネされては困る部分で、素人療法の質問が多発するようであれば、このブログも即刻削除せざるを得なくなる。
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