2010年06月21日

趣味で漢方薬を学んでいる男性からのご質問

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DSC_6569 posted by (C)ヒゲジジイ

ブログへの転載の可否 : ブログへ転載を許可します
年齢 : 40〜49歳の男性
簡単なご住所 : 関東地方
具体的な御職業 : ソフト開発
お問合せ・ご連絡内容 : はじめまして●●と申します。

 漢方について(趣味で)学んでいる社会人です。
 和漢方について自分では習得できたと思ったので、自分や家族で試したのですが、どうもしっくりこず、いろいろと調べているうちに、先生のホームページに行き当たりました。

 過去の分から読み始め、現在1/3程度読み終わりました。拝読してなるほどと、目から鱗のことばかりです。先生にメールを送っている方もレベルが高く、とても参考になります。

 コンテンツを拝読して、何としても中医学を体系立てて勉強したいという思いが強くなり、お忙しいのを承知で、こうしてメールをさせて頂いております。申し訳ございません。

 メールを差し上げたのは、勉強に当たって参考になる文献を御紹介頂けたらと思ったからです。「中医臨床のための病機と治法」は古本では出回っておらず、東京都立図書館にありましたので、借りてこようと思っています。

 レベルはゼロからと思って頂いて結構です。弁証に至る理論的背景が分かっていないと思います。先生のコンテンツを読んで、なぜこの方剤を選ばれたのだろうかという推察ができない点が多々ありました。

 漢方の腕だけでなく、カメラの腕も相当なもののようで、カメラ好きの小生からしても素晴らしい写真を撮られています。これだけよい写真を撮るには1回1000-2000枚は最低でも撮られているのではないかと思いますが、整理が大変ではないでしょうか。
 小生もたくさん撮るのはいいのですが、整理が面倒で、ざっと見てピックアップするだけで、その後の撮影に反省が生かされていません。

 さて、余計なことを書いて、大切なお時間を無駄にする訳にもいかないので、この辺で失礼致します。何卒、よろしくお願い致します。

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DSC_6556 posted by (C)ヒゲジジイ

お返事メール:類似したご質問は多く、しかも医師や薬剤師の資格がある人よりも貴方のような一般の人からの御質問が多く、正直なところ「趣味」にはつきあっておれない、というのが本音です。
 従って、これまで同様なご質問はすべて没にしてお返事も返さないのがほとんどでした。


 今回、お返事する気になったのは、趣味の写真の話が出て来たからです(笑。

 小生は本業でも趣味でも、中途半端が嫌いで、一定レベルまで達しないと気がすまない性格上(B型です)、本業においても趣味の写真の以前にはチヌ釣りにおいても、自己流ながら徹底的にのめり込んで、自分なりに満足の行くまでは熱中して来ました。

 チヌ釣りでは、当時「求道と創造の漢方」を出版してもらった印税数十万円はすべてチヌ竿に化けました。

 本業においても趣味においても、一定レベルの段階に到達する方法は、人にアドバイスできるやり方ではなかったので、まったく参考にはならないと思います。

 今年のブログのどこかでも書いた(参照:2010年05月14日 漢方生薬実用事典(産調出版刊) )と思うのですが、若い頃から漢方および中医学をマスターするために、毎月、家計を潰しかねない異常な額を書籍に費やして来ました。これはと思う書籍類(中国の原書も含めて)を毎月、異常な額、というからには万単位ではなく、二桁万単位の書籍代を二十年以上は続けたはずです。

 それに比べたらチヌ釣りに凝った二十年間も相当に道具類を購入して来たものの、昨今の写真関連の道具類の投資にしても、専門の書籍代とは比較にならないくらい微々たるものです。
 それほど専門書籍類の購入には異常な額を投資して来たのです。

 人に教わるのが大嫌いな性格上、こうせざるを得なかったわけですので、趣味で漢方を学びたいというレベルの人に、どのようなアドバイスをしてよいやら、皆目見当がつかないのです。

 というのも、趣味のチヌ釣りにしても、デジ一に凝ってからの趣味への投資も、他の人に比べればやはりかなりな投資をしているようにも思われるからです。何事も一定レベルの域に達するには、小生の性格上はどうしても一定の投資は必須だと考えるからです。

 ましてや本業の漢方や中医学においては、臨床的な結果がでないことには商売にならない訳ですから、真剣味が異なります。趣味でマスターするのとはわけが違います。

 翻って貴方の場合、いくら書籍の上で学んでも、実際の漢方相談業務が行えない無資格の立場の方が、どの程度実用的な習得ができるのか?甚だ心もとないことだと思いますが、であればなおさら、これはと思われる専門書籍類を買い集めて濫読するに以外に方法が無いのではないかと信じるものです。

 たとえば、中医学基礎という題名に類似した書籍があれば、何種類もたくさん購入して、中医学基礎関連を何冊も読破して比較検討する学習方法は、一冊では意味不明だったことが、類似書籍を読破することで、より鮮明な理解が可能となります。類似した書籍といえども、微妙なニュアンスの異なるところこそ、有益で血となり肉となりやすいわけです。

 カメラで言えば、ニコンだけに凝り固まらずに、オリンパスやペンタックスなどを並行して使用することで、体験的に得られるものは大きいのと似ています。
 釣竿で言えば、ダイワ製だけでなくシマノやガマカツを使用することで、得られるものはとても大きかったと思います。

 以上、これがヒゲジジイ流の学習方法ですので、きっと趣味で行う貴方には何の参考にもならなかったことと思います。
 もしもブログのネタにされただけだと腹立たしく思われたら申し訳ないことですが、以上は真実の本音であり、それ以外には学習方法を知らないので、仕方がないのです。

 これが小生の流儀であり、本音を正直にお伝えしたまでですので、悪しからず御了承下さい。

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トビ posted by (C)ヒゲジジイ

おり返し頂いたメール:お忙しい中、ご返信頂きましてありがとうございました。
 カメラのたとえ、非常に良く分かりました。

 実際、先生の足元には及びませんが、毎月数万円程度の書籍を読んでおります。それで和漢については、自分でもマスターできたと思ったのですが、実際は使えないことが分かり、それで落胆しておりました。

 確かに相談業務ができないという意味では「趣味」ではありますが、私もB型。徹底的に凝ってしまう性格であります。
 業務はできないとしても、究めたいと考えています。いろいろと本があるので効果的な方法があればと思ったのですが、学問に王道がないのを忘れておりました。

 教えて頂いた通り、また、これまで行ってきたとおり、ドンドン読んでいこうと思います、

 お忙しい中、ありがとうございました。
 今後も綺麗な写真と実例を期待しております。

 湿度が高くなってきましたが、お体にはお気をつけ下さい(霍
香正気散があれば大丈夫ですね)。

 ありがとうございました。

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トビ posted by (C)ヒゲジジイ

ラベル:趣味の漢方薬
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posted by ヒゲジジイ at 22:50| 山口 ☁| 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする