2009年09月11日

温め療法が流行る昨今、ニンニク過剰摂取による弊害が頻出

トンビのボクチン補遺
トンビのボクチン補遺 posted by (C)ヒゲジジイ

 相変わらず温め療法という短絡的なブームが盛んになる一方のようで、実に嘆かわしい幼稚な日本である。

 サプリメントにおいては、癌予防にもなる?食品として昨今盛んに噂されるニンニクだが、常識的な料理で使用される範囲であるならともかく、過剰摂取による弊害が目立つ。

 たとえば、
2006年12月09日
2年間ニンニク食品を常食した挙句に肺ガンの心配をするまでに・・・


 で紹介した人の後日談である。

 その後、結局は健康診断で大腸癌を発見され、さいわいにも初期のピンポン玉レベルであったので、即刻摘出術により難を免れている。

 当然ながらその後も漢方薬なども用いて再発予防に努めておられるが、心配された肺癌ではなく大腸癌であったというのも、中医学的な臓腑経絡学説を知る専門家にとっては思い半ばに過ぎるであろう。

 この方の場合は、2年間通常の2倍量のニンニク健康食品を摂取し続けたことの影響は無視できないであろう。

 辛温の性質を持つニンニクを過剰に摂取すれば、肺陰を損傷したり、肺熱を増長し兼ねないことは中医学的には常識中の常識である。
 
 さまざまな有用性を謳われるニンニクであるが、過ぎたるは及ばざるよりも遥かに問題が多過ぎるように思われる

 中医学的には辛温の性質を持つ食品を過剰に摂取すれば、もっとも被害を蒙りやすいのは「肺は嬌臓である」と云われる通り、肺系統および、表裏の関係にある大腸系統、つまり肺と大腸にもっとも悪影響が及び易いので、くれぐれも過剰摂取は慎むべきである。

 驚くべきことに、アトピー性皮膚炎を患う多くの医療関係者が、ニンニク療法を積極的に取り入れて、さらに病状を悪化させていることも知らずに、困り果てて村田漢方堂薬局に辿り着くケースは枚挙に暇がない。

 当然のことながら、アトピーで村田漢方堂薬局に救いを求めて来られた人は全員必ず、ニンニク療法を即刻中止してもらっている。

関連ブログ:温め療法や温補過剰により熱邪を伴った瘀血証が蔓延
参考文献:警告:無謀な温め療法!


トンビのボクチン
トンビのボクチン posted by (C)ヒゲジジイ


posted by ヒゲジジイ at 19:23| 山口 ☁| 温め療法や温補薬による弊害 | 更新情報をチェックする