2009年08月06日

村田漢方堂薬局に一ヶ月分という概念がない理由

アブラゼミ
アブラゼミ posted by (C)ヒゲジジイ

 本日は一日中ほとんど途切れることなく御相談者が続いたので、裏庭に出て写真撮影する機会がほとんどなかった。
 常連さんが受付嬢と話し込んだ隙に一度チャンスがあっただけだっで、それもようやく昼下がり。
 だから、上下に掲げるレベルの写真しか撮れなかった。

 それはさておき、そもそも村田漢方堂薬局に一ヶ月分という概念がない理由は、実際に御利用されている人達こそ、よく御存知のこと。

 遠距離から通って来られている特別な事情のある人に限っては20日分〜30日分ということもないではないが、ほとんどのケースでしばらくは10日分で効果を確認しながら微調整を繰り返すのが基本。

 一ヶ月分いくらの定額請負仕事でもないし、最初から一ヶ月分の販売では弁証論治を旗印にする中医漢方薬学の名折れであり無理がある。
 一ヶ月分を初めての人に販売するのは、あまりに投げ遣りであり、正確な配合を見つけるまでに延々と期間がかかる事態を招きかねず、極めて能率が悪い。
 若い頃、日本古方派時代に痛いほど経験して懲りている。

 一ヶ月分も服用しなければ効果が見えないということはあり得ない。10日も服用すれば配合の良し悪しが判明することが多い。だから短い間で微調整し、10日ごとに配合を変えて効果を比較してもらうことも珍しくない。

 この方法がいかに能率的であるかは、村田漢方堂薬局を実際に利用され、どこに行っても治らなかった難治性の疾患やアトピー性皮膚炎などが寛解した人達ならよく御存知である。

 5月でもないのに「お宅は一ヶ月分いくらかかりますかっ?」という質問電話を五月蝿いほど受けることが多いのには厭きれるばかりである。

 何度も書くように一ヶ月分いくらと決まった定額請負仕事は不可能だからである。

 最初から1ヶ月分も販売するところが多いから、そのような無謀な質問が出されるのであろうが、儲け主義に徹すると一ヶ月分を最初からまとめて販売するのが経営の基本とされているのかもしれない。

 もちろん、時にはこちらにとっては比較的イージーな疾患では、最初の10〜20日分の服用でピントがしっかり合ってしまう場合もあり、そのような場合には2〜3回目から徳用価格のまとめ買いを応諾する場合もある。
 たとえば、ある種の頚椎症や坐骨神経痛、あるいは慢性蕁麻疹などでは短期間に速効が出ることも珍しくないので、二回目からまとめ買いを許諾することもザラである。

 あるいは逆に長期戦を強いられる各種悪性腫瘍における闘病時のサポートのための配合でも、1〜2回、短期間の服用で確認した後に、徳用になるまとめ買いを応諾することは珍しくない。

 しかしながら、このようなケースでも1〜2回は短期間の服用で確かめて後のことであり、多くはお徳用にもなるまとめ買いを快諾できるようになるのは数ヶ月から半年後以降のことである。

 ともあれ、いずれにしても一ヶ月分いくらという定額請負仕事は行ってないので念のため。

 実費主義なのである。

雀
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平成21年8月6日のお月さん
平成21年8月6日のお月さん posted by (C)ヒゲジジイ

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