シジュウガラ posted by (C)ヒゲジジイ
おたより:同業の彼女(薬剤師)
ご無沙汰いたしております。
梅雨のうっとうしい季節、いかがお過ごしですか?
私の方は湿に弱くパワーが半減しております。
さて、例の魔除け・・・・素晴らしい額に入れていただき、輝いていますね。
この先、良いことがたくさんありますように♪
それにしても、今年の湿邪は半端でないようです。
毎日、湿邪の重濁性、粘滞性と悪戦苦闘しています。
それにひきかえ、陰虚の方の元気がよいこと・・・・。
先日も、夕食に、素麺を一人前普通に食べただけで、明くる朝、顔がむくみ、頭がふらつき、思考がまとまらず、四肢が抜けるようにだるくて仕事どころではない状況に陥りました。
舌をみると、湿に溢れてテラテラとしていて歯形があり、いやな黒ぽい苔がある・・・・。
おけつか、寒湿極まったか・・・脾腎陽虚か・・・・
いよいよお迎えが近いのかもしれない・・・と焦りました。(しかし、実は前の晩、血虚対策でポリフェノールの多い赤ワインを飲んだ染め舌であったことが、後に判明・・・まだ少しは生きれそう 笑)
もともと脾虚の上に、腎も肺も弱く、少し無理をしたり、過緊張が続くと、尿の出も便の出も汗の出も悪くなり、八方塞がりの体になってしまいます。
冬ならば葛根湯と五苓散でうまくとれてゆくのですが、この季節にはうっかり使用するとさらに悪化する経験をしています。
藿香正気散(カッコウショウキサン)と川芎茶調散(センキュウチャチョウサン)にヨクイニン茵蔯蒿湯(インチンコウトウ)を足してみましたが、今ひとつ・・・。
もとは気滞があったことを考え、四逆散を使って、詰まりがとれてきました。
しかし、肺気が不宣で少量の越婢加朮湯と万寿霊茸の液を飲んだところ、一気に汗が出始め、解表成功。
今度は10分おきくらいにうっとうしいほどお小水にゆき、やっとこさ仕事ができる状態になりました。
先生なら、こんな回り道をしなくても、ビシッと処方されることでしょう。
自分のことになると、主観が入り、どうも迷いが生じてしまいます・・・ヤブですね。
夕方のツバメ posted by (C)ヒゲジジイ
お返事メール:おたよりありがとうございます。
大きな魔よけ、ようやく掲げる場所が見つかりました。
薬局内を何度も検討したのですが、その面積が確保できず、結局自宅内の階段になりました。世間様のお目には入らない場所で残念ですので、写真をブログに掲載することで「魔よけ」の効果が上がることを期待しています(笑。
また、いつもながら鋭い分析、流石ですね。
>それにしても、今年の湿邪は半端でないようです。
>毎日、湿邪の重濁性、粘滞性と悪戦苦闘しています。
>それにひきかえ、陰虚の方の元気がよいこと・・・・。
非常に的確で、当方でもアトピー性皮膚炎の人達で顕著な違いが現れています。
陰虚火旺体質の人達は雨降りの毎日が続いて炎症と痒みがほとんど消失して喜んでいる人がいるかと思えば、これまで順調に推移していた人が、雨降りが続きだした頃から、急に発疹にともなう滲出液も増え、村田漢方堂薬局では滅多に使用しない消風散も追加せざるを得なくなった人もおられます。
一人ひとり、四季折々の配合変化のパターンを探りつつ、ご本人にもコツを習得してもらう必要があり、アトピー性皮膚炎には最も神経を使います。
しかしながら、実際にご相談者が増え続けるのは悪性腫瘍関連ですので、現代社会の悩ましい状況をそのまま反映している現状です。
赤とんぼ posted by (C)ヒゲジジイ
【関連する記事】
- 漢方薬配合のピント調整について
- 創立40周年を迎えられた美人女性薬剤師さんからのおたより
- 台風停滞による体調の異変に対するツボ療法と漢方薬
- 漢方や中医学について、やけに詳しい素人さん達は・・・
- クレーマー予備軍を避けるために
- 藿香正気散と猪苓湯の応用
- 病気が治らない人の共通点
- 中医学的な「虚熱」のイメージ
- 高血圧と塩
- アルツハイマーに対する医師の処方例
- 開業が近い関東地方の先生からのおたより
- ほめ殺し?(苦笑
- 「免疫の不思議」の続き
- 免疫の不思議
- 開業間近の関東の先生からのおたより
- 北海道からのおたより
- 夏は内臓が冷える季節
- 内科医の先生による漢方臨床報告:牛車腎気丸合疎経活血湯
- 夏バテについて
- 開業準備中の内科医の先生からのおたより