年齢 : 30歳〜39歳
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お問い合わせ内容 : はじめまして。ヒゲじぃブログ、いつも読ませていただいております。
ネットで漢方に関する記事を色々読んでいたところ、このような記事を見つけました。http://ww7.tiki.ne.jp/~onshin/kan18.htm
私は現在、医療用の漢方でアトピーを治療しておりますが、この記事を読むと医療用の漢方エキスで十分な効果があるのか不安です。やはり煎じ薬のほうが良いのでしょうか。
お返事メール:とんでもありません。
煎じ薬やエキス剤云々を詮議する前に、体質にあった的確な弁証論治に基く真に効果のある方剤を手に入れることのほうがもっと重要です。剤形問題は二義的な問題です。
アトピーなどでは最初から治りきるまで同一処方で済むケースは滅多になく、適宜、季節的に方剤を変化させる必要がありますので、なおさら剤形以前に重要な問題が正確な弁証論治です。
煎じ薬については、保存方法に問題があり、虫が付き安かったり、カビの問題など、意外に品質管理には神経を使うもので、往々にして少々痛んだものを知らずに服用させられているケースをしばしば目にします。
こういった意外に素人さんには知られないデリケートな問題が常に伴うだけに、信用のあるメーカーさんが製造したエキス剤の方が品質が安定して無難な場合も多いのです。
ところでご指摘の成川一郎氏の「漢方製剤の偽装」の件では、既に各所で書いていますので、それをご覧下さい。
http://murata-kanpo.seesaa.net/article/84775048.html
http://ameblo.jp/kanpoyaku/entry-10015500974.html
http://murata-kanpo.seesaa.net/article/90073250.html
http://ameblo.jp/kanpoyaku/entry-10017567133.html
要するに大きな問題は、成川一郎氏の真剣勝負のお陰で、氏の責任ではないのですが、厚生労働省の過剰防衛により、金太郎飴のようなどうしようもない画一的で時代錯誤の視野狭窄の漢方製剤規制がなされるようになったということです。
お陰で、個性のある優れた漢方製剤がどんどん消されて行くという困った現象が止められなくなっています。
日本の官僚は昔から国を誤った方向に導いてばかりいますが、この漢方製剤に対するマルカンといわれる規制も同様です。
戦時中、軍部が暴走したと言われますが、何のことは無い、あれは「官僚が暴走」したのであって、今も昔もまったく変わらない構図です。
日本の漢方は間違いだらけと言っても過言ではありません。
ちょっと専門的に走り過ぎましたが、
「医療用の漢方エキスで十分な効果があるのか不安です」とのご心配は尤もです。
医療用漢方レベルで的確な処方があるのかどうかの問題と、それらの品質問題は成川一郎氏が問題にする濃度以上に、白朮であるべきところが蒼朮であったり、http://www.choshu.info/ ここに記しているような問題の方が遥かに大きいはずです。
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