現在、8〜9割の寛解状態であと一歩が・・・という人がたくさんおられる。
これからが根気勝負だが、半数の人は最初から極めて順調に経過した人。
しかしながら、残りの半数近くの人は数ヶ月以上にわたる微調整の繰り返しで、なかなかしっかりとした効果が出せなかったケースであるが、その数ヶ月から半年の苦労が実って、一年経つ頃には明らかな改善がみられた人達である。
そこで思い出すのが、新しく来られても数ヶ月も経たないうちに音信不通となるケースである。効果がでようが出まいが、その数ヶ月しか頑張れなかった人達である。そういう人達でも、当方に来られる前には、効きもしない漢方薬を延々と一年〜二年も継続服用されて来た人達である。
ところが、こちらのやりかたは10日毎に、明らかな改善効果が見えるまで、微調整の繰り返しであるから、僅か数ヶ月にも満たないうちから一年以上も続けている錯覚に陥るらしい。
あるいはその微調整の繰り返しに不安を覚えて「こりゃ〜ダメだっ」と思い込むのかもしれない。
そのくせ、当方に来る前には、効果が見えない漢方薬をほとんど微調整のないまま、延々と続けていた人達なのであるから、やや理解に苦しむところである。
根気のある人達では、運悪く最初の数ヶ月から半年間も明らかな効果がみえなかったにしても、その多くは数ヶ月〜半年も経過するころには、あの頻繁な微調整の苦労の甲斐あって、ようやく安定した効果が見られるようになり、1〜2年も経過するころには最初に述べたような8〜9割の寛解と言えるくらいに到達するのである。(しかしながら難治性の少数の人ではここまで到達するのに数年以上かかったケースも稀ではないのだが・・・結局は根気勝負である。)
しかしながら、8〜9割以上の一歩を進めて限りなく10割に近付けるのが最後の大関門であるが、少なくともぶり返すことなく最低限このレベル(8〜9割の寛解状態)を維持し続けることが大切である。
その頑張りがあってこそようやく真の意味で体質改善が行えるのである。
ラベル:体質改善
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