2008年10月05日

傷寒論時代の人参は実際には党参(トウジン)だったのかも?

おたより:関東地方の内科医師

どうも人参は暖める力が強すぎますよねぇ〜。
血を集めれば当然…水も集まるわけで…
ん〜お腹が出っ張ってれば…
人参は使いたくない!

でも人参が含まれている処方は使いたい!
てな場合…党参の方が使いやすいかもぉ…

結果…党参は小生の漢方処方でも
活躍しそうです。

村田先生に感謝です!


お返事メール:おたよりがないので外国へでも行かれたかと訝っていました(笑。

 党参の件、最近ではますます傷寒論時代の人参は、やっぱり党参だったのではないかと疑っています。

 但し、いわゆる後世方の人参の中には朝鮮人参でよいものもかなりあるものと思っていますが、昔ほどの資料研究の情熱が湧かず、日々の仕事に忙殺され、ストレス解消には暇が取れたらコンデジで遊んでいます。マクロを使って昆虫や草花のミクロの世界の観察です。

 それはともかく、現実的には既にブログでも書きましたように、白虎加人参湯などは西洋人参を使用すべきときが多いはずですが、漢方行政後進国の日本では、不自由極まりない現実があります。人参は、党参、竹節人参、西洋人参などのきめ細かな使い分けをする必要があると信じるものですが、この国の現実は・・・・・。

 また、優れた製剤であればあるほどコストがかかっている分、メーカー側も採算が取れにくくなり、値上げすれば益々流通が途絶えて赤字が出るということで、結局は製造中止に追い込まれているケースをしばしば目にしています。

 真面目なメーカーさんでは、白朮と蒼朮がいかに異なるものであるかという科学的なデーターと共に、製剤原料として使用する蒼朮は古立蒼朮レベルのものを使用しているという証拠資料などを持参されて説明に来られた奇特なメーカーさんもおられます。
 
 やはりどこの分野でも日本は捨てたものではないな〜〜〜と思いつつも、常に行政の方が、ぜんぜん追いついてない状況のように感じます。

 たとえば、話は飛びますが農水省が薬物混入やカビだらけの米を業者に売り渡していた行為は、あれは完全に「未必の故意」であり、れっきとした犯罪行為に他なりません。

 最近ますます信用ならない行政側の言動には、国民がもっと厳しい目で注視する必要があると怒っています。

 あまり真面目に考えると交感神経が興奮してますます血圧があがりそうなので、コンデジを持って今から上の畑に逃亡します。(⇒ その成果は スズメバチの晩夏 と 僅か一匹のスズメバチに襲われながら何度も撮影に挑戦 PowerShot SX100 ISの10倍ズームで撮ったスズメバチ
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posted by ヒゲジジイ at 19:12| 山口 ☔| 間違いや問題の多い日本の漢方と漢方薬 | 更新情報をチェックする