中でもショックを受けたことは、品質最高と見込んでいた特定の漢方処方製剤の製造メーカーからそれらの製剤に限って製造を止めるという通達が来たことである。
それらに限って村田漢方堂薬局における繁用製品であったから製造元に残っている製剤を出来るだけ買い込んだ。これらの製剤がなくなって他社製剤に切り替えると、とんでもない事態が生じることは目に見えている。それほど優秀な製剤である。
それらの製剤に関してはたとえ値上げされてもよいから製造中止を思いとどまって欲しいと要望を出していたところ、なんとか来年から形態を変えて再出発も考えてみるということになった。
企業にとって、いくら優秀な製剤でも利益が出ずにむしろ製造すればするほど赤字になるようなものは中止したくなるのは尤もなことである。収益を上げなければ従業員を養えないという非情な論理が企業の宿命である。
一方、漢方薬の小売店では安売り競争の死闘を繰り返しているが、そこは人件費が削れるジジババ薬局の強み、どこまでも対抗策を講じて漢方薬のスーパーに成り下がっている(苦笑。
ラベル:悪貨は良貨を駆逐する
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