2008年08月03日

寒熱が相反する配合の常識

 半夏瀉心湯や小柴胡湯のように寒熱が相反する生薬が配合された方剤というのは数知れないが、方剤同士の配合でも日常茶飯事である。

 アトピー性皮膚炎でしばしば行われる配合では、黄連解毒湯と補中益気丸を併用すべき病状を呈する人は多い。

 また、アトピー体質とは無関係に、冷え性で寒がり体質でありながら、補中益気丸や葛根湯に黄連解毒湯を配合すべき体質の人も意外に多い。(当然のことながら葛根黄連黄芩湯の方意とは明らかに異なる。)

ボクチンといつも一緒



 葛根湯に辛夷清肺湯という配合の必然性が生じる場合も決して珍しくは無いし、葛根湯に地竜でピッタリとバランスが取れることも珍しくない。
 釣藤散証と葛根湯証が見事に合併している人も意外に珍しくないが(愚妻もその一人)、釣藤散の服用を常用しながら配合バランスの優れた葛根湯製剤を選んで、一日に1〜2回の併用が適切な例が多い。

 独活寄生湯に地竜や茵蔯蒿湯の併用が適切な膠原病にもしばしば遭遇するし、疏経活血湯に地竜という例もある。

 このような常識的な配合が、日本古方派時代には「支離滅裂な輪投げの杜撰な配合」だと信じていた時代があったこと思い出すと、実に隔世の感がある。
 
 上記の寒熱錯雑した配合には、当然のことながら中医学的に十分説明可能な合理的な根拠がしっかりと存在するのである。
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posted by ヒゲジジイ at 00:08| 山口 ☀| 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする