2008年07月09日

漢方薬局の選び方

性別 : 男性
年齢 : 50歳〜59歳
簡単な御住所 : 九州地方
具体的な御職業 : 会社員
ご意見やご質問をどうぞ : 6年前原因不明の体調不良が起こり、●大病院で検査を受けましたが特に異常はなく、自律神経失調症と診断を受け安定薬をのみ始めました。
 症状は体が締め付けられるような感じや不眠、めまい、ふらつきといったものでしたが、デパスがよく効いて何とか仕事もできる状況でした。

 しかし2年前から薬が効かなくなり、大変つらい状況になり、思い切って会社を休み、デパスの断薬を行いました。
 その後軽い不安薬(リーゼ、ドグマチール)にして現在に至っていますが、平行して漢方薬治療を始めました。

 疑問に思うのは
 1、ある漢方薬局では安定剤をやめないと漢方薬は効かないといわれました、一方では平行して飲んでかまはないと指導されました。どちらが正しいのでしょう。

 2、ある漢方薬局ではエキス剤ではききめがうすい、煎じ薬が正しい漢方の服用の仕方であるといわれました。どちらが正しいのでしょう。

 3、ある漢方薬局では、あなたに合っている漢方薬はハンゲコウボクトウであるといわれました。違うお店ではオリジナル処方でないと治らないよといわれました。どうなっているのでしょう。

 これまで、四、五件の漢方薬局で薬をもらってのみましたが一向に改善しません。

 夜熟睡ができていないのか朝からすっきりせず昼間の眠気が強く、倦怠感、やる気のなさ、抑うつ感に苦しんでいます。

 正しい漢方薬服用の道と私の病気は漢方で改善できるのか切に知りたいと思います。
 納得できれば先生のところに出かけてみようと思っています。よろしくお願い致します。


お返事メール: ご質問に御返事するまえに、まずお断りしておきますが、ご納得できようができまいが、当方へワザワザお越しいただくには及びません。こちらの方とてお問い合わせの応答内容をブログに利用させて頂く訳ですから、ギブ・アンド・テイクと割り切って頂いて結構ですので、義理立されて遠くから来られるには及ばないということです。
  加えて二年間に4〜5件もの漢方薬局を次々に、些か根気が無さ過ぎると感じます。

 強弱はあれ六年も続いたものを治すのに、石の上にも三年くらいの根気がなく、平均半年も我慢できずに薬局を変えていてはな〜〜〜と感じた次第。
 但し、人間の相性というものもありますから、その中には感覚的に相性の合いそうなところはなかったのでしょうか?

 それほど難病とも思えないので、信頼関係さえ築ければ、5〜8割くらいの寛解は得られそうに思えるのですが、100パーセントの理想的な治り方を追い求めているとしたら、それは不可能な場合があります。
 年齢から考えても小生と同年代に近いはずで、数十年後にはあの世です。完全治癒は無いものと観念するくらいの方が気が休まるのではないでしょうか?

 お悩みの内容から考えても、せめて現在の半分でも楽になれば、というくらいのつもりで、お近くの相性の合いそうな薬局を信頼して通い詰めるのが最善なように思われます。

1)安定剤を止めないと効果が無いという話は全くのうそです。急に中止することによるリバウンドの方が心配です。

2)エキス剤も煎じ薬も、そのような剤型は次元の低い問題で、何よりも貴方に適した方剤を見つけることが先決です。
 エキス剤の方が臨機応変に日毎に、あるいは1回毎に配合変化が行えて、却ってとても便利なものです。
 これを利用して村田漢方堂薬局では、症状の激しいアトピー性皮膚炎患者さんの場合には日毎に、あるいは必要に応じて毎回配合変化を行って、短期間?に痒みを半減させる方法を取って喜ばれています。煎じ薬だったらこうも短期間に痒みを取ってあげることは不可能でしょう。

3)半夏厚朴湯かどうかは貴方に会ったことが無いのでサッパリ御返事不能ですが、そのように断言されるのなら、間違っても大きな副作用が出る心配はありませんので、一度試してみたらよかったのではないでしょうか?

 違うお店ではオリジナルの処方でないと・・・といわれるのこそマユツバで、どうせ無表示医薬品を堂々と販売して、ネット販売や他店に逃げられない営業上の防衛策の可能性も高いのです。
 この業界もネット通販や医療用漢方の乱立に悲鳴を上げている厳しい業界でもあります。

 だから、逆にお客さんの方も足元を見る人もおられ、昨日なども当方のような頑固オヤジのところへ来て、一時間以上の相談を終えて三処方で五千円くらいの価格であっても、経費面でゴチャゴチャ同じことを何度も繰り返し難癖をつけるので、出していた薬を引っ込めて販売せず、二度と来ないように追い返したばかりです(苦笑。

 このようにゴネる場所を完全に間違っているクレマーもどきの中年女性もおり、病人の娘さんが可愛そうな結果でした。(本人は真剣でも、付き添いの母親が邪魔をして難癖をつけるという成人の娘さんにとって最も残酷な構図かも。)

 以上、とんでもない方向に漂流してしまいましたが、是非とも相性の合いそうな薬局さんを見つけて下さい。貴方と同様の症状に悩まれている方が日本全国大変多く、信頼できる病院や薬局を見つけて足繁く通えることが、回復を促進するものと思います。

 もしもしばしば遭遇する真面目系の人達がよく陥る古典的な鬱病であれば、必ずや適切な漢方薬が見つかるものです。
 といっても数処方の併用が必要になることも珍しくありませんし、体質によっては牛黄や麝香などの高貴薬も必要とすることも珍しくありません。人によってはかなり経費を必要とする場合もあり得るのが現実なのです。

 以上、取り急ぎお返事まで。


追記:同業者で、こんなチマチマした仕事なんてアホらしくってやってられない、と考えたかどうかは知らないが、サッサと転職して大学教授におさまった奇特な人もいる。
 ヒゲジジイも今さらボクサーを目指すにはとっくにトウが立ち過ぎたので、さしずめ太公望におさまるのが関の山だろう(苦笑。
posted by ヒゲジジイ at 00:08| 山口 | 更年期障害・自律神経失調症や不定愁訴症候群 | 更新情報をチェックする