ところで、県外の各地から「本題の花粉症」がひどい人達の相談が続いている。
こちらに相談される前に中国地方の中年男性は、目と鼻がかゆく、くしゃみと鼻水がたらたら出て、夜、お風呂上りにキシュ錠6錠、桔梗石膏半量飲むと、上半身と頭に汗をかき、もっと症状がひどくなり止まらなくなったといわれる。
そこで以下のアドバイス。
風寒に応じる葛根湯で悪化するのは明らかに風熱だから、銀翹散系の金羚感冒錠をT回8錠を試すべきで、もしも熱感が強ければ地竜を加えると痒みに効果的だが、まずは金羚感冒錠だけで様子をみてからのこと。(これらでも効果がないときは茵蔯蒿湯だが、多くは金羚感冒錠がフィットするはず。)
ということで、翌日出勤後に症状がひどく出始めたところで金羚感冒錠を服用するとかなりな即効で治まりつつあるとの報告あり。
関西地方の中年女性は、マスク&鼻の粘膜にワセリンを塗る、ゴーグルなどで予防しているにもかかわらず悲惨な状態とのこと。
症状のキツい順番でいうと・目の痒み・喉の奥の痒み・くしゃみ、鼻水、鼻詰まり・顔面の痒み、湿疹などで。
喉の痒みに関しては板藍あめを舐めると和らぐとのことだが、この女性もあきらかに風熱の花粉症には違いないだろうが、銀翹散系の金羚感冒錠には甘草が多く含まれ、常用されている加味逍遥散にも適量とはいえ、甘草が含まれるので、敢えて金羚感冒錠は勧めなかった。
どうしたかというと、明らかな黄膩苔を認めることから、茵蔯蒿湯を飲んでもらったところ、かなりな即効で、「お陰さまで茵蔯蒿湯で症状が緩和され、悲惨な状態から脱出でき嬉しい限りです!」とのことだった。
このお二人は、一般的な中医学では風熱の花粉症というところだろうが、風熱とは無関係の肝胆系の湿熱に対応する茵蔯蒿湯でも症状を緩和することができるということは、中医学的には何を意味するのだろうか。
恐らく、上記の男性とて、金羚感冒錠でなくとも茵蔯蒿湯で症状を緩和できたであろうし、後者の女性にしても、茵蔯蒿湯でなくとも、風熱用の金羚感冒錠でも症状を緩和することができたことだろう。
結果がすべてとはいえ、いつも考えさせられる問題でもある。
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2012年03月14日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ヒゲジジイ
ラベル:風熱の花粉症