特定の作品名を挙げるのは、あまりに失礼なので名は伏せるが、たとえこれが実際にあった話であったとしても、大きな川を挟んで戦争か内乱が生じているというのに、その川のど真ん中付近の中州に家を建ててトウモロコシ畑を作る爺さんと孫の話。
さらにはこれは実話であるとしても、桜田門外の変における井伊直弼の護衛達を含め、彦根藩の行列は総勢60名といわれるが、雪で視界は悪く、その護衛の供侍たちは雨合羽を羽織り、刀の柄、鞘ともに袋をかけていたので、暗殺団にとうてい太刀打ちできなかったという、とんでもなくあり得ない護衛の供侍達の馬鹿さ加減に、同類の映画を見るたびに、いっぺんに興醒めしてしまう。
現実社会でも、いまだに非武装中立で平和が保てると信じる人や、戦争反対とて核武装を蛇蝎の如く嫌う近視眼的な連中と、あの時代、違った意味であっても、まるで同類としか思えない平和ボケの護衛団があったとは、実に驚きである。
現実にあったことの映画化でも、あまりの馬鹿さ加減を露呈した実話を再現されるのは実に見るに堪えない。
とりわけ現実には絶対にあり得ない部分の興醒めは、拳銃で発砲するシーンで、延々と弾切れが生じることなく、同じ拳銃で数十発どころか、百発以上も打ち続ける主人公たちの不合理千万な、ばかばかしい映画がなんと多いことかっ!
さらには拳銃の底で、相手の頭を殴って容易に気絶させるなどあり得ないし、ましてやその後に大きな後遺症も残さず意識が戻るなんて、これらも絶対にあり得ないだろう。
チャンバラシーンでも、大勢の相手をバッタバッタと切り倒す一人の主人公というのも、絶対にあり得ない話だが、さらには主人公が何度切られても、この主人公だけは(こいつに切れらた連中とは異なって)中々絶命することなく、孤軍奮闘するのだから、フザケルナっ!
切られた人物から激しい噴水のような出血が見られる映画はまだしも、一滴の出血が見られないチャンバラシーンは、まったく見られたものではない。
それ以外にも、興醒めな部分を指摘すれば、枚挙に暇がないので、これ以上は止めておくが、昨今は、どの映画を見ても、興醒めする部分が見えてばかりで、映画を観るのがイヤになってしまった。
但し、例外もあって、例えば『ゴースト━ニューヨークの幻』や『THE PACIFIC』など、まったく真実に近い物語は別格である。
前者を挙げるのは意外に思われるだろうが、あれこそは単なるファンタジーどころか、最も真実に近い物語なのである。
それよりも、昨日二度の不可解なVARの判定によって、勝利しているはずだった試合に、不運にもマンチェスターシティに負けてしまったとは言え、アーセナルで素晴らしい活躍をする富安選手など、海外で頑張る日本人選手が所属するチームの試合観戦の方が遥かに楽しい。
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2012年01月03日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ヒゲジジイ
ラベル:ゴースト