ちなみに私はmRNAワクチンについては安全性の面で懐疑的です。筆者の政治的策略があるからという面での懐疑ではないです。このワクチンはスパイクたんぱくの発現量が個人ごとに異なり、接種量などでコントロールしにくい問題があると思います。遺伝子組み換え実験をやった方ならわかると思いますが、大腸菌に遺伝子を注入してもすべての菌が目的物質を発現するわけでなく、また発現量も様々です。これと同じようにスパイクタンパクが異常に発現する人もいると思います。こうした方は、血栓や心筋炎など、スパイクタンパク自身の毒性が発揮されてしまう可能性があるのではないかと私は考えており、mRNAワクチンの接種には躊躇しています。現在の免疫学の専門家の先生方の一般向けのワクチン推薦の弁は、胡散臭く感じるものの(そうしなければ研究費を削減されるなどの恐怖があるのかもしれないが)、むしろ上記の先生の実感の籠ったコメントにはまったく同意するものである。
私の個人的な考えでは、とりわけワクチンの接種量の問題は、以前から日本人には多過ぎるだろうと、大いに憤慨していた部分とも、まんざら無関係とは言えないだろう。
思い返せば今から25年前頃だったか、愚息が専門の血液腫瘍内科以外に、阪大の宮坂教授のもと、免疫の研究をはじめたというのに(その後、医師免許を取得する前、大学生時代に山村賞の銀メダルを受賞)、我も負けじと、すなわち息子に馬鹿にされまいと、免疫関連の専門書を何十冊も買い求めて、当時のかなり高度な免疫学を自習して、愚息に対抗できるような思い上がった気分になったものだったが、次第に本業が忙しくなるにつれ、今日まで気が付くと、当時の免疫の知識のほとんどを忘れてしまっていることに愕然とする昨今。
以前学んだ時点でも免疫学は大変複雑だったのに、現在ではもっともっと解明されたことが莫大に多い分野だけに、上記の通り、現在の免疫学の専門家の先生方の一般向けに大声でmRNAワクチンを推薦される面持ちこそ、却って胡散臭く感じるばかりである。
だからといって、昨今のmRNAワクチン関連の問題を愚息に教えを乞うのは、絶対にプライドが許さない。
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2010年8月27日の茶トラのボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母