過去の持病を漢方治療で治っていた人が、久しぶりに新たな病状の漢方相談で、メールや電話で相談を持ち掛けられる人が後を絶たないが、過去の体質を熟知していることが多いので、できるだけ直接来局せずに、メールでの往復や電話相談で適切な漢方薬類を送付している。
今週の月曜日にもそのような電話がかかって来ていたが、月曜日も火曜日も、発送依頼がたくさん重なって、ゆっくりと電話相談に時間を取れそうにもなかったので、病状の概略だけをお聞きして、水曜日以降にあらためて電話をかけなおされることをお願いしていた。
ところが、こちらは、すっかり忘れていたのが、今日になって電話がかかって来たので、せっかくだから、じっくりと時間をかけて一連の諸症状をお聞きして分析したところで、まずは黄連解毒湯+香蘇散という、かなりユニークな組み合わせで効果の有無を確かめてもらうことになった。
数年以上前に、激しい疼痛を伴う間質性膀胱炎(←病院の診断)が、猪苓湯+六味丸+白花蛇舌草という極めてオーソドックスな配合で快癒していた人で、こちらの方は、現在に至るまで、まったく再発の兆候はない。
コロナ鬱関連では、多くの場合、柴胡加竜骨牡蠣湯・四逆散・半夏厚朴湯・香蘇散・加味逍遙散などを主体に、具体的な病状に合わせた他方剤の併用を必要とすることが多い。
今回の相談者の場合、以下の症状が始まって病院で投与されている弱い降圧剤を常用中ながら、平素は低いくらいの正常血圧なのに、不安を感じて耳塞がりが始まると、急に顔が火照って血圧が急上昇するという一連の発作的な症状を、1日に何度か繰り返しているというので、まずは上記のような配合で様子をみてもらうことにした。
但し、黄連解毒湯は服用量の調節可能な錠剤を用いて、状況に応じて増減してもらえるようにして、服用中の疑問点は、必要に応じて電話してもらうことにしている。
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2012年04月01日の茶トラのボクチン(7歳半) posted by (C)ボクチンの母
ラベル:コロナ鬱