2020年12月01日

12月に入って急に問い合わせの電話やメールが増えたが

 久しぶりの人達の問い合わせが続き、中には希少漢方製剤を常用されている人から在庫の問い合わせなどもあり、おまけに東京の某古書店の店主さんから「村田さんの名で何々の書籍の注文があったが、どの村田さんだったか分からなくなったので、過去にご縁のあった村田さんを総当たりでお電話し」ていると言われるなど。

 ところで、上記の希少漢方製剤という言い方は、かなり誤解を招きそうだが、実は半夏瀉心湯であっても、配合される乾姜が、正しく乾燥生姜を使用されている製剤は稀(マレ)だからである。

 日本で使用される乾姜は、本来の乾姜であるべき「乾燥した生姜」ではない。本来の乾姜であるべきこの乾燥生姜を、どうしたことか「生姜」としているのはなんとも怪訝である。

 どうしたことか日本では、わざわざ飴色になるまで蒸して、乾燥生姜に備わる健胃作用を大きく損なって、温性ばかり強めたものが「乾姜」とされているのである。

 本来のあるべき正しい半夏瀉心湯エキス製剤と、飴色に蒸した偽物の乾姜使用の半夏瀉心湯の効果を比較した結果は、いうまでもないことで、過去にこのブログでも再三書いてきたことである。

 ただ、残念なことに、半夏瀉心湯が適応する胃腸疾患の相談者は、村田漢方堂薬局に限ってはかなり少なく、多くは大柴胡湯証を呈する心窩部の痞えを訴える痩身の女性が多いのである。
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2011年12月01日の茶トラのボクチン(7歳)
2011年12月01日の茶トラのボクチン(7歳) posted by (C)ボクチンの母
ラベル:半夏瀉心湯
posted by ヒゲジジイ at 14:27| 山口 ☀| 間違いや問題の多い日本の漢方と漢方薬 | 更新情報をチェックする