それゆえ、巷であふれる高齢者に対する睡眠薬や抗不安薬による弊害を免れているので、転倒や認知機能障害など生じることなく、安心して漢方薬類を長期間利用されることで、しっかりと健康を維持されている。
ところが、昨今しばしば新規の高齢者の漢方相談をご家族から依頼されることが増えているが、滅多なことで受け合うことができない現状がある。
その理由は、既に多種類の合成医薬品が投与されており、さらには、ややピント外れのツムラ漢方が投与されているのはまだしも、相談内容の症状が、それら多種類の合成医薬品の副作用に起因するもの としか思われないケースも多いのである。
だから、主治医に相談して、現在投与されている薬を減らしてもらうようにアドバイスして、漢方相談はキッパリお断りせざるを得ないのであるが、ましてや、その多くの新規相談の高齢者は、認知症とまではいかないまでも、その多くが、既に理解度において問題があるので、言葉は悪いが「君子危うきに近寄らず」という結論になってしまうのである。
時間をかけて、病院から投与されている薬を報告してもらったり、ご本人の認知度を確かめたり、貴重な時間を浪費して、結局はお断りせざるを得ないケースが続くと、やはり従前どおり、新規の高齢者は、早々にお断りするべきだったと、やや後悔しているところである。
西洋医学の病院の医師たちは、高齢者を食い物にして、不必要であるばかりか、むしろ重大な副作用を引きを越しかねない多種類の合成医薬品を投与して、「医は算術」に走る現実は、想像以上に蔓延しているとしか思えない。
そのような高齢の相談者に、うっかり漢方薬を、たとえ1種類でも渡してしまうと、延々と地獄のような相談をもちかけられて困り果てた過去のトラウマから、多少とも怪しいケースでは、お断りするに限るのである。
かく言う吾輩も高齢者に属するが、常連さんで吾輩よりも高齢の人達でも、認知症とは無縁な人達ばかり。
それゆえ、数十年以上の漢方薬の常用が、いかに優れた健康管理の手段であるかを再確認する昨今。
但し、97歳になって、肉体の健康にまったく問題はないものの、とうとう認知症になって、漢方薬もほとんど続けられなくなった人がおられるが、年齢を考えると止むを得ないのかもしれない。
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2009年11月07日の茶トラのボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母
ラベル:認知症